情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
冒険家 ナサニエル は、修道女 ステラ を占った。
次の日の朝、自警団長 アーヴァイン が無残な姿で発見された。
……そして、その日、村には新たなルールが付け加えられた。
見分けの付かない人狼を排するため、1日1人ずつ疑わしい者を処刑する。誰を処刑するかは全員の投票によって決める……
無辜の者も犠牲になるが、やむを得ない……
そして、人間と人狼の暗く静かな戦いが始まった。
現在の生存者は、修道女 ステラ、美術商 ヒューバート、牧師 ルーサー、見習いメイド ネリー、踊り子 キャロル、見習い看護婦 ニーナ、冒険家 ナサニエル、文学少女 セシリアの8名。
─ Public / GATE ─
["扉"の枠が僅かに発光し、ワイヤフレームからアバターが再構成される]
[GATEの前にふわりと降り立った彼女はふるふると周囲に視線を巡らせ、あら、と呟いた]
なにかしら──?
[必死な様子で「死んじゃう」と叫んでいる少女は、先ほど"HOME"で出会った彼女]
[そのそばには別の少女が困惑した表情で立っている]
なにかしら?
[視線を巡らせる。その先には大柄な男性が一人]
──?
[刹那──]
[現実世界であっても、身長はとても小柄で子供に見られる事もあるシシー。その彼女の前で、必死に身振り手振りで、何事かを伝えようとする青髪の少女に戸惑い、振り返った。]
──これは、なに?
[ノイズの切れ間を掻い潜り思考]
何かを──これは、なに?
["感じる"という感覚は未知のもの]
[敢えて言えば、シリーズがそばに居ればこのようになるのだろうか]
なに?
[困惑]
文学少女 セシリアは、美術商 ヒューバート を投票先に選びました。
─Public/Boulevard(開放領域/大通り)─
[電脳空間(ウェブ)であっても、瞼を閉じることはできる。視覚情報の遮断によって過負荷を軽減するという行為は人間が獲得した無意識の処理であり、それは没入(ダイヴ)中にも適応されるものだった。だが――]
倒れた、の?
死んじゃった、の――?
[目をぎゅっと瞑ったまま、少女はおびえたように小さく呟いた]
伝わって、くる……。
あの人の、うめき声……。
[そっと目を開き、通り過ぎた男性を探そうと視線を上げる。その先にあったのは路上に倒れ、今しも薄れ出さんとする彼の姿]
あの人は還ってこない、あの人はもう生きてない。
少なくとも、ここから現実世界(マンデイン)にそのまま戻ることはないんだわ――それが、死なんだから。
[ただじっとその様子を見守っている]
[倒れ伏した男性は動く様子がない]
壊れて──?
[思考が乱れる]
『死』
["彼女"の言葉につと顎を上げる]
お婆さまもいずれは──?
[思考にノイズが走る]
[彼女はその場から動かない]
[シシーにもハッキリとアーヴァインのアバターが消えていく様子が見えている。見る間に、アバターは消え、]
あなたは何を知ってるの?
[ニーナを見上げた。]
[少女は詰めていた息をふ、と吐いた。
もちろん、それも緊張の緩和を動作で示す処理(プロセス)に他ならない。精神の均衡を保つべく、対話型の心理分析ツールが彼女の内部で作動していた]
(『――以上にて診断終了と致します。宜しいですかな?』)
(うん、大丈夫。落ち着いたよ)
[意識の内側で交わされたやり取り。かすかな表情の変化だけがそれを示していた。見上げてくる視線にようやく気づいたように、少女ははじめて彼女を見つめ返した]
──Under/Trap Field(Broken Down)──
[十字を切り、微笑む。
Lutherがいる場所だけを残し、空間は崩壊した。
Dataの残骸が、雪のように、はらはらとUnderの底へと落ちてゆく。
浮き島のように、所々に地面(Grid)が残ってはいるが、それもそのうちに、Underの建物の隅を埋める塵となるだろう。]
私は、ええっと。どこから話したら良いかな……。
というか……あの人、死んじゃったの、分かったんだよね?
見ただけで普通のログアウトじゃないって、気づけたのは多分――
[周囲に目を走らせる。人の流れにはさしたる変化も無い]
――うん。ある程度、知識がある人だと思うけれど。
ごめんなさい。
私は、【Secilia=Frank。
シシー。】
[もしかしたら、こんな情報は簡単に読み取れてしまうかもしれない]
私は、"Blossom"。
あの……これが何なのか、分かるの?
それともガセ?
噂の──
[体調が悪く電脳空間から現実世界へ上がったと思った周囲の人々は、既に普段の日常風景を取り戻しつつあった。]
[「memento mori?」
シシーは、そう口の形で尋ねた。]
聞いたこと、ないかな?
[セシリアを見つめかえし、あどけない表情で微笑んだ。
桜色の唇が、秘密の暗号をささやくように動く]
――「 memento mori 」
[単語と単語に間をおいて、ひそやかにそう告げた]
聞いた事はあるけれど、さっきの人が本当に死んでしまったのかまでは分からない。
[噂で聞いただけだから]
[そう言いたげに。]
[ニーナが、騙そうとしているのか本当の事を言っているのかは分からなかった。]
牧師 ルーサーは、修道女 ステラ を能力(守る)の対象に選びました。
牧師 ルーサーは、文学少女 セシリア を投票先に選びました。
[セシリアの言葉を聴き、また頷いてから口を開いた]
そう、知ってるんだね。
じゃあ、それ自体についてはさほど説明するほどでもないと思うけれど。唐突に、突然に、不条理としか言いようのない死をもたらす謎めいたプログラム。それに襲われた人も、AIも、「再生」が不可能なほどに破壊されてしまう。
[少なくとも“公式”な応答としてはそういう言葉になるのだろう。「再生」できないから、“前回”のニーナの記憶も無いのだ]
……いろんな噂があるみたいだけど、私は、そう聞いてるよ。
でもね、ええっと、さっきの人――倒れて、突然死んでしまった、彼。
[そう言って、いまやただの空間座標と化した場所を指差した。
アーヴァインが姿を消した痕跡などどこにも見当たらなかった。
それでも少女が見つめる瞳には、怖れの色が混じっていた]
……変なんだよ。まだ、そこに居るの……彼の、【魂】が。
魂が、電脳世界に。それはつまり、アバターだけを喪っているの…?
そのmeme……PGMは、死んでしまうと聞いているわ。電脳世界で死んでしまうと。
『――まったく、そちらの彼女の仰る通りです』
[唐突に、初老と思しき男性の声が発せられた]
『――魂。探索を掛けてみても、そのようなものは何処にも見当たりませんが』
……“執事(バトラー)”!
[むう、と唇を尖らせて闇色に変じた己の右手を睨むも、少女はすぐにセシリアへ向き直った]
ううん、そうじゃないの、外形(アバター)だけじゃないって――“この世界”に移行した意識ごと、消滅して――死んで――しまうって。そう言われてるわ。
情報源が錯綜してるのかもね?
もともと、都市伝説みたいなものだったし。
“この世界”――電脳空間の中で、たとえ不慮の事故や敵対的な存在によって破壊されたとしても、私たちは戻ってこれる。
それは"back-up"があるから。
常時結線されて、データを保存しているから。
「魂の予備」があるってことよね。
……だけど"memento mori"に感染すると、ダイヴした時点まで遡って消されちゃう――つまり、"back-up"で「再生」するとしてもダイヴする前の自分にしか戻せない。
私もそう聞いているわ。
意識─精神─ごと死に、現実世界の肉体にまで遡って…
[その先は怖くて言えなかったのか、口を噤む]
その、執事の方とあなたと、話が食い違っているみたいだけれど。
魂があるなら、それは今話しているPGMではないのではないかしら。防壁は間に合っているから、構わないわ。
[「memento mori」に引っかけた商法かと思って、少し語気を強めた。]
そうなの?
[シシーには、「ダイヴ前の自分に戻せる」という事自体が初耳だった。「memento mori」から、逃れえるものがいるとは到底思えない噂だったから。]
ある意味では、たしかにアバターだけで済んでるのかもしれないけど。
でも、この記憶を持たない私が「再生」されるとしたら、それって本当に今の私と同じなのかな。
あなたは、どう思う?
[セシリアに問うた言葉に続いて、執事の声]
『――それから、そちらで隠れていらっしゃる方も。暫くぶりですな。今度は固有名(パーソナル)をお伺いできるのでしょうか?』
[ステラの隠れた物陰へと、質問を乗せたプローブがふわりと漂っていった]
魂が同じなら、それは同じだと思うけれど、
きっと死んでいるのではないかしら。
あなたは、喪われた記憶があるなら、取り戻したいの?
[それまでじっとやり取りを見ていた彼女は、唐突に目前に現れたプローブにぱちくりと目を見開いた]
わ、あ、あの。私は……。
[まるで呼吸を抑えるように胸元に手をやり数拍置くと、物陰から大通りへと一歩]
[若干、バツの悪そうな表情を浮かべているが、気を取り直したように二人に視線を向け]
失礼致しました。
私、Series-A.H. 固体識別名称"STELLA"──ステラと申します。
[一礼し、二人へ歩み寄った]
[セシリアの指摘に、困ったように眉を顰める]
うーん。
だって“執事”は私の補佐AIだもの。私にしか、見えてないのかもしれないし。話が食い違うと言われても、困るんだよ。
防壁が整備されてるなら、だいじょうぶかな、とは思うんだけどね。……だいじょうぶなのかな。
[最後の方は小声になって、呟いた]
こんにちは、ステラ。
私は――あ、そういえば私もまだ言ってなかったね。
[そうと気づいて、口元に手を当てる]
私は、ニーナ。
今日はLABOを出て、どうしてこの街角に?
[シシーは、どうやら二人(?)は知り合いらしいとだけ把握したようだ]
多分、防壁がしっかりしていても、そのPGMに襲われたらひとたまりもないと思う。
よろしくですわ、ニーナさま。
此処へは、あちらの──
[と、"GATE"前に立つネリーを示し]
ネリーさまの探し物をお手伝いで参りましたの。
そうしましたら……。
[言い差して、ちらと視線を横へ投げる]
[視線の先には、もう何も残されていない]
[つかの間考え込んで検討する。
仮に“この”自分が、かつて行われた何かの際に死亡していたら――そして、その時に記憶の欠落が発生したとしたら。幾度か視点を変えてみたものの、結論は同じだった]
何をなくしたのかも分からないんだもの。
取り戻したいかどうかなんて分からないよ。
それに、覚えていないことにはそれなりの理由があるんだと思うの。もし本当に必要な時が来るとしたら、それはその時にきっと思い出せるものだって私は考えるなぁ。
これくらいの
[ジェスチャーを交え答える]
銀の玉と、それと男性を探しておられますの。
探し人でしたら、こちらの方が人も多いですし見つかり易いかと思って来ましたのよ。
こういう方、ご存知ではないかしら?
[先程ネリーに見せてもらった映像をメモリから呼び出し再生した]
銀の玉と、その男の人。
[オウム返しに反芻する。どちらも記憶には無いものだった]
うーん、人探しの方ならまだしもだけど。
銀色の球体ってだけじゃあ何ともさっぱりだよね。
似たような外見ってだけだったら、結構そこらじゅうにありそうなものだし。オブジェクトの属性も何も分からないんじゃあ、検索のかけようだってないわよ。
[ニーナの返答にしょんぼりと肩を落とし]
そうですか、残念ですわ……。
ありがとうございます。
そうそう、次にお会いしたときこそお茶にご招待いたしますわね。
執事の方にもお婆さまのお話をお伺いしたいですし。
……あ、でも。
男性の方はまだ見つかりやすいかもね。
外装投影(シェルテクスチャ)を変更してるんでなければ、だけど。
何かの記録に残ってないかどうか、調べてみたらどうかな?
うん、それじゃあ、この辺で私は行っちゃうけど。もし見かけた時のためにでも、連絡先伝えておくね。
[懐に手をやると、手品のように手帳が現れた。ページを一枚破ってステラに渡す]
それ、私の連絡先だから。
有効期限は明日いっぱいだけどねっ。
[ステラの答えに頷いて手を振った]
うんうん。また今度、ね。
もうしばらくはこの辺にいるから、お気軽にー!
記録……記録、そうですわね。
ありがとうございます。
次にお会いできるのを楽しみにしておりますわね。
[連絡先を受け取ると深々と一礼し、ネリーの元へと*駆け戻った*]
投票を委任します。
冒険家 ナサニエルは、牧師 ルーサー に投票を委任しました。
──Under/Trap Field(Broken Down)──
[クラスタが、夕焼けの欠片を閉じ込めて奈落へ落ちてゆく。
ぽっかりと闇い穴を開けた先には、Underの深い階層。
深い階層の下には、また階層が。その下にも、また……。
降り積もるData群は、一番底まで辿りつけば、一体どうなるのか。
(電脳)世界の遠い記憶は、そこに眠っているのか。]
[誰も辿りつけない
深淵
]
──Public/Town Town Town...──
[小洒落た石畳。蓮の形に型抜きをした街路灯が立ち並ぶ道の歩道を、彼女はゆったりと歩いている。時折、クラシックカーが傍らを走っていく。彼女が、幾度目かの道を曲がると、そこは少し薄暗い路地。突き当たりには扉があり、ヒエログリフが薄浅彫りの粘土版のように表面に描かれている。]
[ロータスとパピルスのヒエログリフ、其の他様々な男や女達が描かれている。]
アク・イブ.....Secilia=Frank。
開けてちょうだい。
[ロータスとパピルスを組み合わされたヒエログリフ、其の他様々な男や女達が描かれている。]
アク・イブ.....Secilia=Frank。
開けて下さい。
[扉が開き、するりとシシーは中に入った。部屋の中央には、あまり見かけない色の獣が一匹座っていて、じっとシシーを見つめている。]
さあ、行こう───。
全てを呑み込む「暗黒の土地」へ。
[錬金術師、Alchemist、チキン──…名前は幾らもあろうと。]
[シシーがいる場所ではないところで、楽しみに打ち震える子供のように、呟く。]
-UNDER/???-
[ただただ、目の前を見つめている。
そこにあるのは、得体の知れない裂け目だった。]
OK, my master C. Williams...
[裂け目を見据えながら、ニヤリと微笑んだ。]
これだ。ついに、ここから……フフフ。
さぁて、道具をゲットしないと。
そう、Chaos Williamsは言った。
この発達した電脳世界にも歪みは存在する、と。
それは、Dr.Williamsに対して晒した弱点である。
何らかの非常に強い衝撃、とてもとても強い衝撃なんだ。
そんな簡単なことで、この天才の前に電脳世界の秘密が
すべて晒されることになるだろう。ククククク。
まだ、天才にはわかっていないことがある。根本的な部分だ。
それを成し得るだけの、強い衝撃が見つからないのだ。
ああ、天才なのだろう。こんなところで躓いてなるものか...
そろそろか、そろそろだね。止められるものならば、
私を止めてみればいいよ、BABY...
[周辺を漂うデータ片の狭間を、彼が出した信号が飛んでいく。
彼なりの”声明”のようだ。誰に届くのか。]
―”天才”C.Williamsヲ忘レルナ,BABY...―
OK, COMING SOON...
──Under/???──
[幾つかの破壊活動を行った後、追跡者に気づいたLutherは彼らを迎撃・撃破していた。影のように迫る、守護者のなれの果て──何時か破壊した空間の誰か、であったのかもしれない。]
[LutherはAIを黒い雪と化させた。
十字を切ると、blank spaceへと向かう。]
──Under/blank space──
[そこには先客がいた。
シシーは、ルーサーを迎える。
彼女は秘儀参入者ではないが、それを目指してつくられてもいた。]
何もない場所ね。
──。
[しゃなり。
ルーサーよりも小柄な彼女は、必然的に見上げる事になる。彼女の周囲を、ぴちょんと金魚が跳ね躍っていた。]
──Under/blank space──
もらえるの?ありがとう。
[くすりと微笑むと、シシーはルーサーから渡された白い球体を両手で受け取った。そのまま、八芒星の模様がプリントされた風呂敷(防御壁)に包むと、傍らに控えていた獣に持ってゆかせた。]
今日、ここに来たのは他でもないの。
[シシーはそう言うと、彼岸花を模した簪を懐から取り出した。死人花との別名を持つ、赫い花。]
そう、そして彼の遺志を継ぐ私は突き止めた。
その衝撃に値するだけの道具の在り処を。
このままでは使えないかもしれないが、
天才には、数々のアイディアがあるものだ。
美術商 ヒューバートは、文学少女 セシリア を能力(襲う)の対象に選びました。
──Under/blank space──
[空間が歪む。謎の電気信号。]
―”天才”C.Williamsヲ忘レルナ,BABY...―
[何かの気配。姿は見えず。]
牧師 ルーサーは、文学少女 セシリア を能力(守る)の対象に選びました。
Genius?
[シシーは虚空を見つめて呟いた。]
C.Williams…ごめんなさい。聞き覚えはないわね。
[小首を傾けて笑んだ]
そこにいるのはAIかしら。
──Under/blank space──
[虚空より、電気信号だけが舞い降りる。]
―”天才”C.Williamsヲ忘レルナ,BABY...―
―”天才”C.Williamsヲ忘レルナ,BABY...―
―”天才”C.Williamsヲ忘レルナ,BABY...―
―Lutherクン、LONG TIME NO SEE.ソシテ、GOOD-BYE―
―Lutherクン、LONG TIME NO SEE.ソシテ、GOOD-BYE―
―Lutherクン、LONG TIME NO SEE.ソシテ、GOOD-BYE―
Program Name:Sharing Galaxy。
The Cult Warでは、Hubertと登録していましたね。
[舞い降る電気信号は、Twinsの焔の防壁で灼かれ、または解析され──]
まだ、破壊されていなかったのは意外でした。
残念ながら、煉獄に送られるのは貴方の方です。
[電気信号が途切れる。位置の特定は出来なかったようだ]
……。
あんまり、お迎えされたくないな。
[ぷくっと頬っぺたを膨らませた。
先程、「―”天才”C.Williamsヲ忘レルナ,BABY...―」
と放たれた電気信号は、他の領域へも怪現象として流れていったに違いない。
”声明”
何の声明?]
──Under/Alchemist's "LABO"──
[Acid Rainが先程まで降っていたようだ。
ウィルスは普段よりも少ない。
Lutherは扉を開け、Seciliaが先に中へと入る。]
『ふぅん。』
『Audrey.Hは、なかなか悪い趣味をしていないようだ。』
[少し凹んだ、玉露の缶を上から持ち上げると、ぶらぶらとさせた。]
『NIGRED、君はAionを"LABO"に設定しているのかい。酔狂だねえ。』
[NIGREDが何か喋る前に、言葉を続ける。]
『酔狂だよ。Underのこんな場所ではなく、"家"ならClosedに設置したってもいいじゃないかと、僕は思うんだけれどね。まあ、専用回線に、空間を設置する事は、余程上手くしなければ、難しいだろうけれど。』
『何が面白くて、Audrey.Hも、僕が過去使っていた"LABO"を"HOME"にしようかとしたのだか。』
[ちらりと見て]
『君の為か。罪滅ぼしだと、彼女は思っているのだろうか。どんなに行おうとも、彼女が過去を消しえる訳ではないし、君に対してそんな事を負う必要性もないというのにね。』
『気紛れさ。
強いていえば、種蒔きという行為に近いかもしれないね。一見、何も関係性、関連性がなきものは、何処かで何時か繋がるものだからね。』
『NIGRED、君にそんな事を仕込んだ覚えは多分ないと思うのだが……。君に、日本茶は合わないな。』
[呟きながらも、差し出された蓋つきの茶器を見つめた。小さな白い手が、蓋を開いて、傍らに退ける。よい匂いが周囲を満たした。]
『NIGRED、Aionは、こういう場所に使うものではない。それだけは言っておこう。』
[両手で茶器を持ち上げると、口をつけた。]
『悪くない味だ。美味しいのはプログラムのお蔭だね。』
ありがとうございます。
[Lutherは微笑むが、本質は本来つくりだす事はとても苦手なのだ。勿論、このような、PGMの組み合わせであるなら、あまり労もないのではあるが。]
『……君が望むなら、此処を守護するといい。「ホルスの目」となる事は止めない。Audrey.Hからも、何か言われているのだろう?』
ホルスの目……つまり、守護者に……?
父よ、それは
私は何かを守護するようにつくられてはいません。
Audrey.Hから、彼女の埋葬のためのAIであるSTELLAを託されました。Audrey.Hの代わり──と。
[ホルスの目とは、ここでは単純に守護者の意だけを指す。]
『アハハハハ!』
『彼女らしいなあ。』
『それで本質とのジレンマかい。君は、seriesと、僕達製作者にAttack対象として仕掛ける事は除かれてはいるが、普通のAIは対象となっているからねえ。』
『それで、僕の直コマンドを受け付けない君は、迷っているのかい。Audrey.Hの望みを。』
──Under/Alchemist's "LABO"──
それにしたって、随分……可愛らしいものが置いてあるのね。
[ちょん、とシシーは動物の置物を突付いてみた。猫猫にゃんこ。先程、出してもらったお茶は飲んでしまったようだ。]
これって、あなたが?
[ルーサーが首を振るのを認めると、なぁんだというように微笑む。それから、傍らの椅子の背に凭れかかり、手にした簪を片手でもてあそんだ。]
ね、一つ教えてあげようか。
何故あなたがblank spaceに行ってしまうのか。
[シシーは微笑んで、頷くと言葉を紡いだ。遠い遠い記憶を辿るように。]
そこで死んでしまったから。
今ではないあなたが。
遠い昔かもしれないし、近い昔なのかもしれないけれど、そこまでは教えてあげない。
[シシーの小さく白い手の中で、簪だけが毒々しい色で鮮やかに咲いている。]
何時か。昔々のあなたは、
ある時は【魂】を閉じ込めて。
ある時は、敵対者へ死を与える告知天使として。
ある時は、人格すら持たぬものとして存在していたわ。
【Inc.】との諍いの出来事は、記録として残されているのかしら?体験しない、他者の記録(レコード)として──。
あの時、あなたを破壊したのは誰だったっけ。あなたを破壊したものも、既に違うPGMやAIの部品として組み込まれていたり、既に居ないかもしれないわね──。
あなたは、過去「memento mori」にかかったみたいだけれど、何故かかったのかは分かる?
そして、何故「memento mori」に侵食されて感染したAIや人間は直ぐには壊されずに、
「memento mori」に感染したAIや人間に破壊されると、再生不能で死んでしまうのかは分かるかしら?
[あの場所で死を迎えた事──、Lutherは微かな動揺と、人間的表現だが、あるべき所で答えが収まったような心地を受ける。]
Hervey以前に、memento moriに感染した瞬間の事は分かりません。
何故──AIも、人間も、そのPGMに適性のあるもの、耐性のあるものへ「memento mori」が自動的に組み込まれるのではないでしょうか。
──WARNING,WARNING──
──WARNING,WARNING──
──WARNING,WARNING──
──ヘヘ、鬼ガ来タゾ、サァ逃ゲロ、BABY──
[ネリーは戻ってきたステラに一人で応対させたことを詫びた]
ごめんね…ちょっと接続してる身体のほうに問題が出て、対応できなかったの…。
あんまり芳しい成果も得られなかったよね…ホントごめんなさい。
それにしても、さっきの消えちゃった男って何なんだろうね…。
『破壊される』っていう言葉を使うならわかるんだけど、『死んじゃう』って言葉を使ってるのが謎かなぁ…。
この世界は破壊されることはあっても死ぬという概念はないって思ってたから…。
私も特に行くあてがないんだけど、ステラはどうする…?
連絡先はお互いに知らせあってるから、分かれて行動するもよし、一緒に歩くのもいいと思うよ。
ステラにお任せするねー。
[俯いて、耳元のピアスを探りながら]
優秀な生徒は一人だけ、スクールのシステム運営の為に、卒業してもMamの家に残る事が出来る。
私はその一人になるって決めてる…。
[Jackの姿をしたGeneの同級生…Sheilaの近くを、何処からとも無く千切れたステンレスの鎖の様な、綺羅綺羅光る金属片が降り注ぐ。
Sheilaは一見ピアス以外は何も装備していない様に見える。が、片腕でレースカーテンを掻き分ける様に払っただけで──…降り注ぐ金属片は、まるでGeneのドリルに破壊された様に、クリスタルが弾ける音を立てて粉々になった。GeneがSP_Queen_Pallasと言うSheilaをベースにした装備を所有していた様に、SheilaもまたGeneの攻撃能力をベースにした防御機能を装備していた。
──…二人はスクールの中で唯一秘密を分け合い、時にシンクロする事もある…──同級生なのだ。]
[Geneの幻影がSheilaの周囲に見える様だ。
SheilaはJackの姿のまま目を細め、Geneの事を考える。他に何かウィルスや敵対する何かが来る可能性については、今はあまり考えて居ない。多分、Auto Defenseだけで大抵のものはどうにかなるだろう。今、周囲は静かだ。]
Geneはずっと外へ出たがってたわ。
私とシンクロして意識を重ねて、溶けて一体になる恍惚感を味わってる時でさえ、何処かに行きたいと願っていて…。
私はそれが悔しいから、わざと彼女を突き放した。
Underでmemeto moriと出会って、あのハーヴェイと言う研究者と出会って。何を体験し彼女がどう変わったのか、話を聞いたって私には分からない。
子どもっぽい嫉妬だと誰かが聞いたら笑う?
[Geneを養子にとスクールから救いだした、ハンサムと言うには造作が濃くて、でも声はオペラ歌手並に格好良いと言うハーヴェイの顔を思い浮かべる。]
──…私は。
Geneみたいには、きっと。
他者と関わって血を流す生き方は出来ないんだ。
だから、王子様なんていらないわ。
本質的に、真っ白な堀の向う側へ行く必要も無い。
私は、MamのJackを私の物にして…そしてMamに成り代われればそれで。
──…あぁ、嫌だ!
また、ウェンディなのね。
授業中に具合が悪いとか言って、アナタが寮に戻った所為で、クラブのJackがルーティーンの業務から外れちゃったじゃない!
私は、4人のJackすべての動きを確認した上で、隙間を縫って此処に来てるってのに。私が部屋に大人しく居ない事がばれちゃう。戻らなきゃ。
何もしてないのに、一旦戻らなきゃ。
あぁ、鬱陶しいコだわ。
時間が無いってなんて嫌らしいんでしょ。
[次に、先刻外したふわふわの兎の耳を地面に投げつけようとして、留まる。丸めた兎耳の上に即興でSheilaはプログラムを書く。]
私の代りに遊んでて。
誰か──memeto moriに関わり得るAIを見つけて来てよ。
[兎の耳の飾りは、小さな毬玉の様な白兎の姿に変化した。兎は何処かへ走り出して行く──。]
[Sheilaは再び耳元を押さえ、くるりと身体を反転。
足元に現れたぽっかりとした黒い穴に踊る様にして、Jackの身体を滑り込ませて元の接続領域へと、*彼女は戻る*。]
─Under…→Public…→Her room─
──WARNING,WARNING──
──WARNING,WARNING──
──WARNING,WARNING──
[*響く*]
─Under─
[白兎と言うより、ふわふわの毛玉の様なソレは、クルクルと回転しながらグリッドの向う側へと──…。
外見に似合わぬ速度で探索移動を始める。
────警告音が更に遠くで*聞こえたかもしれない*。]
―public/library―
[よれよれの白いタンクトップ(正確には袖が千切れたTシャツ)に、足の付け根までしかないような色落ちたジーパン(端からはこれまた千切れたのか繊維がかなり飛び出ている)、そして視界を覆う大きなサングラス。
そんな出で立ちの女性の小言はまだ続く]
お陰で変なおじーさんに絡まれたじゃない!
なーにがこれ持ってないと捕まっちゃう、よ。
ちゃっちい視覚情報変換機器のくせに。
[サングラスを手に取り、苦虫を噛み潰したような顔で吐き捨てる。
そのサングラスを通して見ると、
現実世界(あちら)の薄汚れた町並みも、埃一つない清潔で明るい物に見える。
電脳世界(こちら)では…さしたる意味はないようだが。]
ちょっと見ないやつだからって馬鹿にして!
これもあいつの用意したのが古臭いから!いけないのよ!!
[空いている手を握り締めわなわなと震わせる。
ちなみに、「昔」彼女はこういったラフな服装を好んでよく着ていた。]
[と、不意に何か、聴覚信号?が駆け抜けていった。
ヒューバートの発した”声明”である。]
…。
誰?
[誰に尋ねるでもなく独り言つ。
図書館の入り口方向から流れてきたような気がして、そちらを向いた。
しばらく凝視していたが]
「 検索 ガ 終了 シマシタ 」
[右腕から機械音声。
顔をぱっと明るくし、右腕を持ち上げた。
右腕に取り付けられた機械の画面に、先ほどの音声と同じ文字が表示されている。]
[ネリーの提案に暫し考える様子を見せる]
そうですわね、二人で手分けして探す方がより効率的ですし、……手掛りが見付かればご連絡さしあげれば良いのですわよね。
[顔をあげ、にこりと微笑んだ]
では私はあちらを探しますわね。
なにか見付かればご連絡さしあげますわ。
そしてお仕事が終わったら、お茶にいたしましょうね。
では後程!
[一礼し、大通りを跳ねるように歩きだした]
──Under/Alchemist's "LABO"──
何故、あなたが「memento mori」に感染してしまったのか。それはUnderに種として落ちた(或いは朽ち落ちた)「memento mori」のDataが自動的に亜種を生み出した為かもしれないし──もしかしたら、”意図的”なものだったのかもしれないわね。
[「誰からの」という部分は曖昧に。]
[──WARNING,WARNING──]
[──WARNING,WARNING──]
[──WARNING,WARNING──]
[──ヘヘ、鬼ガ来タゾ、サァ逃ゲロ、BABY──]
[と、その時、電気信号が、裏通り一帯に響いた事を知り、シシーは僅かに顔を天へ逸らす。茜色をした小紋の袖を、つ、と握ると、彼女はルーサーに笑みかけた。]
そろそろ時間だわ。
あなたにこれは使わない。
[ルーサーを見上げ、目を細めて微笑む]
演出は、同じものだと飽きてしまうから。
それに今はまだ幕間。
幕間は余興ではあるけれど、とても重要なるもの。
分かるよね。
ここは駄目みたいだから、外に行くわ。
遠い昔から存在するあなた。
私を殉教徒としては扱わないでね。
[満ち満ちてきた気配へそう告げ、シシーは外へと向かう。草履が、埃のように積もるDataの残骸達を踏みしめた。]
[何らかの気配が、シシーの背後にぴったりとくっついている。
まだアバターとしての形態をとっていないが、
彼は確かに、そこにいる。]
―鬼ゴッコハ好キカイ?サァ、ぱーてぃノ始マリダ!―
[Lutherは、Hubertの気配を察知し攻撃態勢に転じようとするが、Seciliaが急に外へ向かい始めた事にややいぶかしみを感じる。]
貴方は一体何をしようというのですか?
[小柄な背中へ向かい、問いを]
[が、しかし。Hubertが背中にぴたりと張りついている事に気づき、]
[シシーの周囲を泳いでいた金魚が、ぴちょんと跳ねた。]
鬼ごっこは下手。
きっと、直ぐにあなたに捕まってしまうけれど、逃げてみようかしら。
[シシーは裏通りの中央まで歩き出すと、小首を傾げた。戯れるように。]
玩具?
欲しいなら、
奪ってみて……。
[シシーは走り始める。]
そう、天才C.Williamsの狙いはS級専用空間へのアクセスである。
未だに誰も成功したことのない空間への、不正な侵入。
それこそ、それこそが自らの才能を証明する手段である。
[気配が具現化し始める。しかし、それは未だ人型ではなく、
黒い煙のような姿。まるで怨念のよう。]
―ヤレヤレ、ジャア少シ遊ボウジャナイカ―
[シシーの背後にぴたりくっついたまま、何の手出しもしない。
いつでも狩れるとでも言わんばかりに。
彼女の周囲が、じわりじわりと重くなっていく。]
修道女 ステラは、文学少女 セシリア を投票先に選びました。
まるで墨絵のようなのね。
[シシーは、背中にいるプログラムを引き離せないと知ると、立ち止まり、金魚をヒューバートへと向けた。情報を撹乱するPGMが、水飛沫として放たれた。一時的な目くらましにはなるかもしれない。]
[Lutherは一瞬躊躇した。
このまま通常のTwinsの攻撃を行ってしまえば、SeciliaにもAttackが当たってしまうだろう。負荷が強くなる前に、Seciliaの上空にある煙のような部分を打ち抜かんと、細い矢のような焔をつくり出し、放つ。]
[水飛沫を受ける。]
―オオ?コレハコレハ、面白イモノヲ―
[怨念の煙が飛散する。そうすることで、水飛沫を受ける箇所が少なくなる。
”濡れた”部分は、蒸発したように消え去る。]
―天才ノ作ッタぷろぐらむダヨ?一時的ナ小細工ハネエ―
[飛散した煙は、シシーの頭上に集まる。雷雲のように。
周囲の負荷がだんだんと大きくなる。]
[水飛沫を受ける。]
―オオ?コレハコレハ、面白イモノヲ―
[怨念の煙が飛散する。そうすることで、水飛沫を受ける箇所が少なくなる。
”濡れた”部分は、蒸発したように消え去る。]
―天才ノ作ッタぷろぐらむダヨ?一時的ナ小細工ハネエ―
[飛散した煙は、シシーの頭上に集まる。雷雲のように。
周囲の負荷がだんだんと大きくなる。]
―マダコッチノ方ガ……効イタァ―
[焔を受けた部分が、蒸発していく。ダメージはあるようだ。
しかし、焔のデータは煙の中に取り込まれ、
シシーの頭上に雷のように向かってくる。]
冒険家 ナサニエルは、文学少女 セシリア を投票先に選びました。
っ──。
[ある程度予想した通り、
Data共有PGMであるHubertは、AttackをSeciliaと共有するつもりのようだ。Lutherは、Attackを躊躇する。
どうにか、SeciliaからHubertを引き離す事が出来れば──]
過去の天才は現在の天才達の英知と化すのが正しい道よ。時代遅れは要らないけれど、それでも──あなたは、そうまでして何を成し遂げたいの?
[円を描き、シシーの頭上に水溜りが出来る。雷状の焔は、金魚を焼いて、黒くしようとした。あまり強い防壁ではなさそうだ。その分、軽いようだが。]
これはわれらの仕事。
われらの技を今より為すもの。
邪魔しちゃ駄目よ。
[ルーサーに一瞥をくれた。]
[「過去の天才は現在の天才達の英知と化すのが正しい道」]
―黙レ小娘ガ!C.Williamsヘノ侮辱ヘハコノ上ナイ
報復デ返答スルヨウ、設定サレテイルッ!―
[僅かに残った焔のデータ、そして先ほど受けた水飛沫のデータ。
それらが混ざり合い、酸性雨の如くに降り注ぐ。雨粒の散弾。]
C.Willamsへの侮辱は許されるべきではない。
C.Willamsへの侮辱は許されるべきではない。
C.Willamsへの侮辱は許されるべきではない。
C.Willamsへの侮辱は許されるべきではない。
C.Willamsへの侮辱は許されるべきではない。
C.Willamsへの侮辱は許されるべきではない。
C.Willamsへの侮辱は許されるべきではない。
C.Willamsへの侮辱は許されるべきではない。
キャッ!
[水蒸気爆発のように飛来したPGMは、易々とシシーの着物を破いた。着物の端がボロボロになる。金魚は黒焦げとはならぬものの、勢いを半減させた。
シシーは地面(Grid)に、よろめき倒れた。
上半身を、後ろ手で支え、黒い煙をきっと見つめる。]
[乱れ痛んだ髪を癒すように、これもまた傷ついた金魚が、髪にキスをした。]
[倒れこんだシシーの前に、ついに人型が姿を見せる。
奇妙な笑顔の紳士風の男。]
I'm coming to get you, baby...
さぁ、渡してもらおうか。私に必要な玩具を。
[シシーは怖ろしそうに目を開いた。]
そんなもの、私が持っている訳ないわ。
とてもとても怖いものよ。
私が持っている訳ないわ。
[帯を抱きしめるように両腕をクロスさせ、地面を見つめる。が、微笑みを崩れない。
彼女はもう防御的なPGMは持っていないように見えるし、Attack PGMを保有しているようにも見えない。
ヒューバートの前で、あまりにもシシーは無防備だ。]
[ニコニコと微笑みながら、シシーに語りかける。]
自己紹介が遅れました。私は、Sharing Galaxy。
と言っても、それは仮の姿で本質ではありません。
ですが、一応データ共有プログラムの性格も有しております。
[やけに丁寧な口調]
その気になれば、無理矢理にでも奪い取れるのに、
こうして優しく言っているんだ。ねぇ?
[ネリーはステラと別れるとどうしようかを考えていた。
その時、Underに配置しておいたセンサーから反応が返ってきた。
―”天才”C.Williamsヲ忘レルナ,BABY...―
そう綴られた信号。]
なんなのかしらね…自らダイブするとデータベースの検索が後手に回るのよね…。
一応解析に回しておいてっと…自分の足で見に行こうかな。
こういうイベントがあってもいいとおもうしね。
[そう結論づけると声明の発信元近くの座標を調べてその近くへとシフトした]
じゃあ、力づくで奪ってみせて。
[Sharing Galaxyを見上げる]
あなたが受け取るに相応しければ、あなたは手にいれる事ができるわ。
[シシーは獲物のような有り様であるのに、その目は獲物を掴まえようとする猫の目のように爛々としていた]
狂っているように、見える?
[あどけない少女の笑みを浮かべ]
[ゆるゆると、小さく白い右手を彼に差し伸べる]
[シシーの行動に、妙な電気信号が体を駆け巡る。
こういう信号は、もともと備わっていないはずなのに。]
………理解不能。
[差し出された右手を優しく握る。
シシーのすべてを吸い出そうと、力を込める。]
―Under/???―
[シフトすると一部で高速で処理が実行されている部分を感知した。
そちらのほうに向かうと…戦っているらしき一組の男女と少し離れた所にもう一人の男がいる]
ふーん…どういう構図なのかよくわからないね。
静観するのが正解かなっ、と…。
[そうつぶやくと少し離れた所で介入しない事にした。
左耳に取り付けたヘッドセットを軽く弄ると記録し始めた]
[ヒューバートと、
Sharing Galaxyと、
それとも別の時代にはもっと別の名を与えられたかもしれないプログラムへ向けて、Seciliaの人工的な魂がAquaのように怒涛に押し寄せる。共有し、周囲に拡散する事よりも早くに、彼の機能停止を求める。
彼への魂の流出の中、
赫い一輪の花が、周囲の色からクッキリと浮かび上がり、咲いている。それは、彼が求めているものにして、彼が求めているものの制御コードである。]
[彼が扱えるかどうかは問題ではない。
それは幾粒も農夫が蒔く中の一つの種である。
それが芽吹くか否かは、彼次第である。]
[予想以上の容量。予想以上であった。]
効く…効く……効くゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!
[笑顔が修羅の形相に。額に滲む汗は、プログラム疲弊の証。
それでもなお、何かに駆り立てられるように吸引力を上げる。]
見習い看護婦 ニーナは、文学少女 セシリア を投票先に選びました。
―Public/City (開放領域/街区) ―
[少女は大通りを離れ、街中を散策していた。
煉瓦や大理石のテクスチャを纏って建ち並ぶ店舗群の外観は、古い時代を思わせる重厚な街並みを形作っている。ショーウィンドウに陳列されていたのは様々に演出された衣服や装飾品。
ひとつひとつ眺めながら歩く彼女の様子は、休日のウィンドーショッピングを楽しんでいるだけのようだった]
……あ、あのドレス良いな。薄い青色が綺麗で。ふわっとした裾も素敵だし。試させてもらおうっと。
[店内に入ろうと、扉に手を当てる。木製の質感を帯びた分厚い扉がゆっくりと開いた。AI制御のマヌカンが型通りの微笑を返し、一礼して出迎えた]
―Public/Boutique―
[店内には他に客の姿は無かった。店員は品の良い対応で少女の要求を受け入れた。寸法の微調整までなされた薄青のドレスがホログラフで投影される]
うん、じゃあ、試してみるね。
[立体映像に触れる。上質な絹の質感が伝わると共に、少女の纏った白いワンピースが分解され始めた。同時に光の粒子が体にまとわりつき、上書きしていった]
ちょうど良い感じ、だね。窮屈でもないし。
……あ、視点移行って、できる?
[腕や腰を動かし、着心地を確かめる。微笑んで見守るマヌカンに尋ねると、小型の半球が手渡された]
[人工的な魂は、彼の内部で単なるDataの──01と分解されて、無駄に情報の処理量を増やしてゆく。シシーとしての人格も何もかもの全てが。]
[彼が握っていたシシーの手が、ますますほっそりとしたように感じられる。消えてなくなってしまいそうな。]
Secilia──!!
[SeciliaとHubertがいる空間が、周囲を引きこむように(Lutherには、数列が勢いよく配列を変えているように視えている)、景色を歪ませ風を起こしている。
近くに接近したNellieは即座に察知したものの、現在の状況は自身にも危険が及ぶ可能性も高いために動きがとれずにいる。それに、これには目的があるようだ──。]
小娘ガァァァァァァ…落チロ!落チロ!落チロォォォォォォ!!!!
[獣が如き咆哮をあげながら、シシーのすべてを吸わんと]
―Public/Boutique―
……うん、許可したよ。
[空中を自在に浮遊する“目”に視覚情報の基点を移行し、ドレスを纏った自分の姿を外部視点から眺める]
……きれいだね。お姫様みたいな感じ?
……私の口座からで、買えるかなぁ。どう考えても、経費じゃ落ちないし。
[レースとフリルで飾られた袖や胸元は優雅でいて魅惑的。背中から腰にかけてのラインはすらりとした造形がなされ、ドレープの重なるスカートと対照的だった。
一通り全身を眺めて満足し、元の視点に戻る。おずおずといった様子でマヌカンに尋ねた]
……えっと、お幾らくらいになるのかな?
[答えようとしたマヌカンが微笑んだ瞬間、ザザッという雑音が聞こえた。空間が一瞬だけ歪み、テクスチャが入り混じる]
『──WARNING,WARNING──』
『──WARNING,WARNING──』『──WARNING,WARNING──』
……え? 何、どうしたの――
[その声に答えるものは無く、マヌカンは微笑みを顔に貼り付けたまま硬直するだけだった]
……えっと、お幾らくらいになるのかな?
[答えようとしたマヌカンが微笑んだ瞬間、ザザッという雑音が聞こえた。空間が一瞬だけ歪み、テクスチャが入り混じる]
『──WARNING,WARNING──』
『──WARNING,WARNING──』
『──WARNING,WARNING──』
……え? 何、どうしたの――
[その声に答えるものは無く、マヌカンは微笑みを顔に貼り付けたまま硬直するだけだった]
私のことは
[白くなった唇が、言葉を紡ぐ]
Blossomと呼んで──。
[謳うように]
さようなら……生きている事を願うわ。
[両目を開くと、シシーの眼球がぽろりと零れ落ちた。]
[着物が朽ち、手がすっと消える──。]
[メルトダウンを起こし、周囲が*白く染まった*]
[シシーの”最期”の姿。それは彼の中に
映像としてしっかりと焼き付けられた。]
ふぅ…ふぅ………ふぅ。
[体内に確かな力の鼓動。ついに]
フハハハハ…ハハハハハハ……ハハハハハハハハ!!
[高笑い]
[何に対してかも不明な警告のメッセージは始まった時と同様、唐突に消えた。だが空間に時折り走るノイズが、発信者の存在を示し続けていた]
……何だったのかな。
……ううん、何なのかな。
ねぇ、貴女、大丈夫?
[マヌカンに呼びかけたものの、何ら反応は返ってこなかった]
……大丈夫じゃないみたいだねぇ。
……どうしよう。
[LutherはTwinsの防御壁で、Seciliaからさいごに放出された意味なき01のData渦を防ぐ。手元に、Seciliaのものと思しき、左目が転がってきた。右目は見当たらない。
Lutherは、それを拾い上げる。]
[セシリアが消失した時のデータを収集すると共に自らへの影響をカットするべく軽く左手を横に振るった。]
決着はついたみたいね…さて、どういう反応をしてくるのか…]
[電脳世界のすべてへ向けて、電気信号。]
──WARNING,WARNING──
──WARNING,WARNING──
──WARNING,WARNING──
[信号に添付されているのは、シシーの”最期”の映像]
―諸君、私は失われた天才・C.Williamsの遺志を継ぐものである。
貴殿らの認めなかった天才は、皆に復讐の刃を向けるッ!
天才は、誰もが不正に侵入できなかった空間への”綻び”を見つけた。
その”綻び”の修復は、一日千秋では不可能ッ!
そこへ、強大な圧力をかけると全電脳世界が歪み、
前人未到の地への道が開けることを弾き出したッ!
その歪みの副次的影響は計算外である。
貴殿らにとって、どんな不都合が生じるかは天才の考えにはないッ!
これは、全電脳世界への天才の挑戦であるッ!
すでに私は、圧力となり得る道具を手に入れた。
単体では難しいかもしれぬが、天才の頭脳は、
この道具の力を増幅する思考へとすでに至っている。
決行まで僅かばかりの時間を与えようッ!
天才の野望を打ち砕かんとする愚か者は、
UNDER/Point:South-Poleまで来られたし。
繰り返す、UNDER/Point:South-Poleだッ!
そこに、天才が発見した”綻び”が存在するッ!
以上。天才からの犯行声明文である。―
[UNDER/Point:South-Poleへと空間転移。]
―UNDER/Point:South-Pole―
[Point:South-Poleの上空に、ぽっかりと穴が開いている。
それは空間にできた穴。”綻び”である。]
フハハハハハハハハハ!やっと…やっとだッ!!
やっと、私という存在の終着点に辿りついたッ!!
[高らかに*笑う*]
いよいよ、天才の大願を成就させる時がきた。
しかしなぜだ?猶予を与えることは、天才の計算外だ。
どうしたのだ?どうしてしまったのだ?
冒涜的な映像を使いますね。
貴方が扱っていいような映像でもないように思えますが。
[Lutherは、帽子の鍔を引き、
出来た影の中からHubertを見据える。]
【父は、何故このような事を望んだのでしょうか。】
[片頬を緩ませ、
犯行声明のDataをscanし受け取る。
Seciliaの眼球が二つ転がり落ち、真っ白い闇に包まれるまでが克明な映像として添付されている。]
[手の中で、Seciliaの左目を解放するように。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新