―――ふむ、見届けたいかね？
　
　ならば止めはしない、その程度の権利は与えよう。
　道がどうあれ、扉を開けた者なのだから。　

[半ば背を向けていた体を
完全に相手へと向き直して。]


　シャッテン、場所を変えるぞ。

　―――国会議事堂だ。

[“HOPE”結成以前、『Blaue Flamme』としての活動実績もあってか、警備員は身分証明を受け入れ、状況を説明してくれた]

本会議場に乱入、って、やってくれんな、おい……！

[苛立ちを込めて吐き捨て、それから]

あー、そうそう、俺の仲間たちが先行してこっち来てるはず。
白のNEXTと、金髪のおねーさん。
その二人は間違いなく、味方だからっ！

[はきとした宣言は、広間への『侵入者』関係の連絡が届くのとほぼ同時だったか。
本当ですか、と念を押す警備員にうん、と頷いて]

……とりあえず、これ、どっか寄せといて！
俺は、先行組合流するからっ！

［言葉を聞いても、その絶望の内を聞いても、響きはしない。
　むなしく吹き抜けるだけ。
　それが……無性に無意味に思え、熱が冷めてゆく］


―――君は何を信じるかね。
ゾンネ＝ユーベルス。

　……まったく、我ながら酔狂な事だ。

　良かろう。
　五体満足で居たいならば、抵抗しない事だ。

[その言葉と同時。
ゾンネとシャッテン、そしてカウントレスの一体の足元に現れる影の孔。

それはゆっくりと３人を飲み込んで行く。

行き着く先は、今宵の決戦の場。

―――国会、議事堂。]

さぁ……即刻我らに降伏してもらおう。
助けなど、期待せぬ方が良い。
我と……ゾンネを上回る勢力など、
この地球には存在し得ないのだからッ！！

[ざわめく議員たちを恫喝するように。
議台を叩く音が会議場に響いた。]

降伏を選ぶか死を選ぶか……
猶予は十分に与えたではないか。
さぁッ！この場でッ！！即刻ッ！！！
どちらかッ！！！！選べッ！！！！！

―国会議事堂内―

[>>215 ロージアの感想には首を傾ける。
人の姿の時の癖と同じ]

《まあ、そうだろうな》

《大事無いなら、よかった》

[きちり、と歯車が軋む。力の具合を確かめた]

《人質には、勿論だが　あの男》
《政治屋の保身精神を煽ってしまうのではないかと》
《――それは懸念してる》

《……今は　そんなこと　考えても仕方がないか》

《あいつを、捕らえる。ミヤコさんの取った策が、有効なうちに。》

―――人の世の終わりを。

[議場へ向かう。その最中]


《カゼナギ！！》


[赤い髪を見つけ、声ならぬ声で呼びかける]

《用意はできたか？》

―――臆病者め。

おおっと！

[駆けて行く途中の呼びかけに、一度足が止まった]

準備万端、いつでもOK、ってね！

[支部長に託された蒼のナップザックを背ら外して、示して見せる。
中に入っているのは、一見すると、一般人でも入手可能な携帯の電波ジャマーなのだが。
多分、外見と出力は比例していない]

[―――舞台は、国会議事堂へ。
　勇士の戦争は決闘へと移り、互いが誇りを交え合う。

　街堕しの、速度が速まる。
　夜が数多の営みを呑み干していった。


　影の街。
　伸びる鎖の数が増える。
　――機は未だ満ちず。されど然程も経たず満つだろう。

　鋼の森が全てを引き摺り落とすまで、後僅か。]

―国会議事堂/議場外―

《了解、頼んだ。電磁波を全力で妨害してくれ》

[かきり、歯車が廻る。
飛び込むのだ、熱気渦巻く場所へ]

《ロージア！電磁波遮断の布を頼む》
《ヴィクトーリアから連絡があればそっちとも連携を》

ふぅ、到着…、ありがとうございます、タナカさん。

[一礼して、車を降りた。
タナカさんにはこのまま待機してもらう。

さすがに全くの無傷で今回の作戦ができるとは考えていない。また、戦闘に巻き込まれた人の簡単な処置も出来るように、と、薬品等を多く持って来てもらった。]

まだ突入していないのかしら？
こちら、ヴィッキー。今の様子、教えてくれませんか？

[無線に問いかける。繋がらなかったとしても、静かに議事堂内へ入って行っただろう。]

《起動を頼む。おれがやつの目をひきつけるから》
《その隙をついてくれ》

[かきり。――歯車を回す。
無線は自分以外のメンバーに任せて。

議場へ“跳んだ”]

[落ちる、落ちる、影が落ちる。
夜に落ちる、夜が落ちる。――街の異変など知らず。]