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随分と急ぎだったようですね。行ってらっしゃいのご挨拶すらできませんでした。
……ダンジョン探索、何か問題でも起こってるのでしょうか。
[ダンジョンに向かった面々に思いを馳せた]
ヴェルデ様、メイアル様、ありがとうございました。
一人じゃ絶対捕まえられなかったと思います。
鷹様とヴァレリア様にもお世話になりました。
ヴェイド様に運ばれてらっしゃいましたが、平気なのでしょうか。
[礼を述べてから一足先にギルドを後にする。
先刻仕掛けた罠を見にいくと、ロープの輪は開かれたまま、閉まるはずの部分に草が引っ掛かっていた]
罠の中の障害物は除けて、平らにしておかないと。初歩的な失敗ですね。
こんなんじゃ、いつになったら……
[罠を回収しながら、ダンジョンのある方向を見て唇を噛む]
あの獣人の本でしょうか?
[何気なく本を開き、ぱらぱらと捲っている]
何が書いてあるのかさっぱりです。魔法関連でしょうか。
クラム様がいらっしゃれば、お聞きできたのですが。
それか、本にお詳しいミリ様か……。
[ダンジョンに向かったことを思い出した。
本を小脇に抱え、どうしようかと迷っている。それが図書館の本などとは思っても*いない*]
―回想・草原広場―
[獣人……いや、あの声は、獣そのものだったのだろうか?
『痛いよ』『怖いよ』『助けてよ……』と訴えかけていたようにも感じたが……]
…………?
[疑問が、何かの結論まで至ることはなかった。
体を包む、暖かな癒し。メイアルの奏でる癒しの音色に導かれ、緊張の糸がぷつりと切たのだろう。
そのまま浅い眠りへと落ちていったのだから]
―回想―
[それから先にのことは、途切れがちの意識の中、おぼろげながらに把握していた。
ヴェイドに抱えられ、救護テントまで搬送されたこと。
救護テントに、ラフィも運び込まれたらしきこと。
もし、誰かがテントに訪れていれば、ちりじりになってた意識の中で、うわごとのような反応をとっていたのかもしれないが……
夢うつつの意識の中で、その日の境は、終わった]
―回想・朝・救護テント―
[浮かんでは沈んでいた…の意識が戻ったのは、翌朝のことだった。以前、…を咎めた職員>>4:49が、今度は呆れ顔で、言う。『……あんた、常連になることでも狙っているのかい? 元気になったなら、とっとと出ていきな。あんたと違って、他の若い連中は、次々洞窟へ向かっているみたいだよ』
また、出遅れてしまったのだろう。特徴を聞いて、分かった。
ミリと、リュミエールだ。ミリは、自ら進み出たのだという。
あの小さな体で、勇敢に。彼女と力を合わせ戦うことはできなかったが……きっと、ギルドが認めるほどの、実力を持っていたのだろう。
そして、リュミエール]
リュミエール……せっかくもらったお誘い>>0: 433、貰っていたのに、ご一緒できなかったわね。
ごめんなさい。
[ふと思い返してみる、語らいながら、共に夜道を歩んだ記憶。
一緒に帰ったはずなのに、頭の中に浮かんだシーンでは、彼は背中を見せていた]
―回想・朝・救護テント―
それにしても……常時ヒルダの位置を把握し続けることが、ここまで消費してしまうことだったなんて……いい薬になったわ。
あのコ達とコンタクトをとっている間は、やっぱり消耗が激しい。
要注意ね。
ヴェルデがあのタイミングで打ち込んでくれなかったら、みんなが来てくれなかったら、今頃……。
……!!
あ! 本! あの獣人……ううん、あのコが持っていた本!
ど、どこに……。こうしちゃいられないわ! すぐに行かないと!
でも、どこに……? +表+
表 → 冒険者ギルド
裏 → 図書館
―回想・朝・救護テント―
そうよ。ヴェルデや、キリカ、多分メイアルも……もしかしたら、ヴェイドも?
あのコを捕まえようとしていてくれた。間違いなく、依頼だと思う。
冒険者ギルドへ向かいましょう。それが、一番情報を得られると思うから。
[テントを飛び出すと、そこではモーリス達も大人しく待っていてくれていた。
ヒルダは元気に羽ばたいており、ホリーは……+裏+
表 → あなたも、メイアルの歌を聞いていたのね。よかった。
裏 → まだ……前足を引きずっている……
まだ足を……
[一瞬表情が暗くなるも、すぐに、思い立つ]
ホリー……少し待っていてね。
昨夜は混乱していたけれど、そうよ。私だってクノーメ先生の講習で、回復魔法を身につけているんだもの。
体調も戻ったし……きっと、いける。
[ホリーの前足に、そっと自分の片手を置いた。炎の魔法の時は、直接触れていなければ効果を得られなかったのだから。こうして直に触れ、気力を集中させれば……+表+
表 → ホリー……よかった
裏 → …………
―回想・朝・救護テント前―
[自分の手に、これまでとは異質の力が競りあがってくるのを感じる。気力が、何か別の形に変化して、毛並みの美しい前足へと注がれてゆく……。ほんの少しだけ疲労した面持ちで、しかし、自信に満ちた声で、言った]
やってみれば、できるじゃない。
ラフィやメイアルには及ばなくても、私だって……。
[「行きましょう」。動物たちに声をかけると、背筋をすっと伸ばした、冒険者ギルドの方を見据えた]
―回想・了・→冒険者ギルドへ―
―冒険者ギルド・受付―
[受付に駆け込もうとして、ふと、掲示板の書き込みが目に入った。急いでいる足を、ふと止める。リュミエール。洞窟へ出向いた、彼からだ。…とラフィーネに対し、『お大事に』そして……『洞窟でお待ちしています』と]
……救護テントに運ばれていたこと、知られてしまったのね。
もう。彼にはいつも、心配かけてしまって……。
[もう一度、掲示板に貼られた文字列を、追う。
『お待ちしています』と記憶の中の『>>0:433ご一緒させて下さい』が入り混じる。
二人で、夢や未来を語り合ったこと>>0:325を思い出す。
酔っ払って、記憶も曖昧になっていたのに、あの時空気は今でも忘れない。
行きたい。と思った。ごめんなさい>>41、なんて詫びの気持ちとは違う、ただ、自分がそうしたいと思う心。
実力さえあれば。認めてもらえさえすれば……
一呼吸置き、気持ちを収めた。今、自分のやるべきことは、離れた彼の背中を、さもしく眺め続けること、ではないのだから。あの、獣の事件はどのように報告されているのだろうか? 仲間達の結果を確認するため、受付のほうへと*歩みを進めた*]
― 回想・冒険者ギルド ―
[ヴェイド達が先に救護テントへと向かったのを見送り。獣人を連れて行く間、自分のコントロールの悪さを悔いて大きく溜息を付き、歩調も段々と遅くなり…キリカ達から少しずつ離れては気付いて慌てて追う、その繰り返しだった。]
気が大きくなっていたのか、慢心か…
リュミエールに偉そうに言えた立場じゃないな。同じ事を何度も繰り返してはいけない、しっかりしないと…。
[気持ちは晴れなかったが、ギルドに戻ると一旦その思考は頭の隅に追い遣り、今回の件についての報告を済ませ獣人を引き渡した。この時点でわかった事は、この獣人がババルウだという事くらいだったが後から色々と知る事が出来るだろう。]
…あの、出来れば後からで良いのであのババルウと話がしたいのですが。…ええ、ちょっと…ケガをさせてしまいまして。
差し入れみたいなものは持ち込んでもよろしいでしょうか?
……わかりました、ありがとうございます。
[まともに話が出来るかどうかは怪しいが、そっとギルドの職員に頼み込んだ。後はギルドから何か連絡があるのを待つのみ。]
―回想・冒険者ギルド―
[報告を終え、そういえばリュミエールの姿がない事に今頃気が付く。キリカに問うと、既にミリと一緒にダンジョンへと向かった後だと聞かされた。]
…見送りも出来なかったな。
リュミエールも準備は万端で行けたのだろうか…。
相当魔法を使わせてしまったから回復もし切っていないんじゃないか?
…まぁ、ミリが一緒だというなら問題は無さそうか。
[少し前に、怪我をしていたにも関わらず鍋を突付いていた事を思い出す。]
何度か連絡が入るようだから大丈夫だと思うが、他の皆も無事だろうか…。
[目を細めて掲示板を見、改めて自分の掌を見つめて。]
いざという時に強い自分にならなければな。
― 回想終了 ―
― → 宿・使用人部屋 ―
……明日にでも誰かに聞いてみましょう。
[結局本を手にしたまま、宿へと戻る。
もし部屋にヴェイドの姿があれば、以前ゴースト騒ぎの時に適切な対処をしていたのを思い出し。
「読めますか?」と本を見せ、中身について問うだろう]
[すでにねぐらと化したみかん箱の中で丸くなった。目を閉じてもなかなか寝付けない]
……ヴェイド様、起きてらっしゃいますか?
[箱の中から声だけかける。返答が無くても気にしない]
ヴェイド様は、何で冒険者になろうと思ったのですか?
ヴェイド様は、ご自分の事がお好きですか?
ヴェイド様は……
[単なる同期の人。その立場を思い出して口を閉ざし、頑張って眠ろうと*試みた*]
― 冒険者ギルド ―
[依頼主はリュミエールで自分は付いていっただけだと思っているので、報酬云々に関しては一旦預かった500Gをどうしたものかと手持ち無沙汰にしていた。]
キリカも居ないしミリもリュミエールも既に探索に出てしまったというし…こんな大金、渡されても困るんだが…。
[自分よりは管理がしっかりしてそうなメイアルに預けようとも考えたが、結局はギルドの方に預ける事にした。リュミエールが戻ったらその時に、と告げて。]
さて…この後は何か予定はあるだろうか。
もしもなければ軽く夕飯でも、どうか?
[メイアルがOKを出したなら、食堂で歌について聞いてみたりしつつ食事をして宿へ戻ったかも知れない。そうでなくても食堂で考え事をしながら食事をし、宿へと戻って行っただろう。]
― 宿 ―
[だるい両腕をベッドに投げ出して目を閉じる。]
僕は、皆の居る所へいけるのかな…。
行けなかったら、認められなかったという事だよな。
…
……
……やめよう、考えても詮無いことだ。
[なかなか寝付けないのか、何度も寝返りを打ってうんうんと唸ってみる。]
何かの数を数えよう、そうしよう…。
[そう呟いて思い描いたのは、あの畑にいる「へんなやつ」。頭の中でそれらが俊足で逃げる様を描いたのが悪かったのか、結局寝付くことが出来たのはそれらの数が900を越えた頃だった。]
―朝・冒険者ギルド前―
[寝付いたと思えば朝が来る。草が1029本1030本、と呟きながら宿を出てフラフラとギルド前へとやって来た。]
普通は羊のはずなのに、何故アレを思い浮かべたんだろう…。
アレも確かに気にはなるが、今の時点ではどうしようもないとわかっているし…資料の方も僕ではお手上げだしな、参った。
いっそ他の依頼を探すか…?
[両腕をブンと回して窓口へ]
[上層を軽くリュミエールと歩いて、早めに救護施設に戻った後。
探索の準備を済ませてから救護施設で職員から一通り話を聞くと、息を吐いた。
フェイトは絶対安静で部屋に、シロガネの受けた毒は抜け、既に外へ出かけたらしい。
メノアのいる場所を聞くと、すぐ近くだと教えてもらえた]
『……メノア、おはようございます。
具合はもう大丈夫ですか?』
[昨日の落ち込んだ様子が気になる。
その場所へは行かず、念波で話しかけてみる]
―冒険者ギルド・受付―
[あの獣人……いや、自分の勘が正しければ、獣、だろうか? あのコに関する依頼の要件を探してみる。
……あった。どうやら、商店街の店主より、おかしな獣人に街が荒らされている、という事件が起こっていたようだ。
依頼を受け、達成したのは、リュミエールとされている。きっと、彼が依頼を受け、ヴェイドやキリカ、メイアルと協力し、遂行しようとしていたのだろう]
……変な、事件ね。
[よくよく調べてみると、被害の起こっている事件は、いきすぎた子供のいたずら程度のものばかり。
もちろん、商売を行う人間にとっては、困る案件ばかりではあるが……。『獣人ババルウ』は、どうやら現在、黙秘を続けているらしい]
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