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― ギルドを出て、畑へ ―
[道々、2人に思わせぶりな態度を取ってしまったことを詫びつつ]
すまね。なんとな〜く、その草みたいなのの話、どっかで聞いたことあるような気がしたんで、実物見たら思い出すかなって、それだけなんよ。
にしてもあの畑、つくづく珍しいモンが現れるな。
お化けカボチャの次は、謎の草かよ。
えっと。
いち。両手を挙げること。
に。大きな声を出すこと。
……凄く恥ずかしい気がしますよ。
[拙者、依頼の途中でござるのに、とぶつくさ言っている]
え、ひ、膝の上にですか?!
子供じゃないんですから……。
[躊躇していたが、姫の興味をこちらへ移させる目的か、大声を上げるヴェイドを見て]
は、早くやってしまわないとですね。
ヴァレリア様もお困りのご様子ですし。
姫様ー!
[ヴェイドの膝の上にちょこんと座り、両手を振ってみせる]
・・・・・ミリちゃんがそう言うんなら、仕方がないよなぁ・・・・。
[メノミリアとは態度が違う。というか、その根底には説明できない恐怖が横たわっていたりするのだが。]
『へええ……そうなんですか……』
[ヴェイドの説明に感心するように相槌を打つ。]
『ああ、ヴェイドさん忙しいんですね。
わかりました、私何とか頑張って今から……っ痛……』
― ギルド→畑 ―
どこで見たんでしょう?
僕は精霊や変わった生き物なんかにはからきしなんですよねぇ。
[畑は珍しいものの産地です、とスコルに同意しながら歩く]
どなたかいるでしょうか?
[背伸びして畑を見ると、人影が動いている]
! いらっしゃいますよ!
はずかしいとおもうからはずかしいのだー!
[わざと棒読みっぽく大声を上げる。
キリカが膝の上に座ったのを確認すると、秒読みを始めた。]
スリー、ツー、ワン、ファイアー!
[後ろ手でざっとソリを押し出した。何のことは無いと思っていた斜面が、スピードが乗ると角度が急になって突如目前に迫ってくるようで、瞬間背筋をひやりと恐怖が撫でていく。]
うわっひぉぉぉぉい!!!
[訳の分からないヴェイドの叫び声が、背後から上がる。しかし、頬を撫でる風に爽快感を感じ始めた直前、ソリは斜面の下についてしまい、止まった。
そのギリギリ感が物足りなさを感じさせ、ついもう一回となってしまうのがソリの魔力だ。]
あー、終わったー。
どうだった?
[笑顔でヴェイドが聞いてくる。]
― 畑への道 ―
[スコルの話を聞きながら、表情を曇らせる]
なるほどな、思い出せたとしてそれが周囲に害を及ぼすものでない事を祈る。
しかしリュミエールの話を聞いていると…この間のカボチャよりかは危険なものではなさそうに思えるが、実際に見てみる他ないな。
[一瞬頭上を覆う影。見上げると大きな鳥…いや、鷹。]
…ヒルダ?
― 畑傍 ―
ヒルダじゃないですか。
お久しぶりです。
[ヴェルデの元にやってきた鷹に声をかけた]
今日もお使いですか?
ほら、やっぱり痛いんじゃん。
ちょっと休憩貰ったと思って、ゆっくり休みな。
ヴェイドさんもその分頑張るって言ってるし、甘えたらいいと思うよ。
[「痛」の声に、いつもとは違って真面目な口調でミリに話しかける。と急に「あ。」と言って会話が途切れる]
何ですかその究極理論は。
[秒読みが始まると、震えが伝わらないことを祈りつつ、出発の時を待つ。
ソリが滑り出すと、ぎゅっと目を閉じて両手を胸の前で組む。背後からの雄叫びが恐怖心を助長した。
復唱した言いつけを思い出したのは、すでに斜面の下についてからだった]
くっ……。
[何か負けた気がして悔しかった。無意識に人差し指を立てて、リベンジをせがむポーズ]
[キャッチ失敗!]
あたっ…! ってて…。 すばしっこいでやんの。
[腕をまくる。盾を降ろすと言う発想は無い。]
待て この… この……。
[暫し間をおいて。腰に手を当てて遠巻きに様子を伺う植物を見やる。]
なんなんだよ お前。
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