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一応獣人ですから、もしかしたら駆け抜けた音かもしれません
[一応もなにも獣人なのだが、それを訂正するよりも警戒に意識を移す。
前方左右を見渡しカチャリと音を立て鯉口を切る。]
…其徐如林…其徐如林…
…来る…
[前方から犬型の魔獣が二匹。現れ、先んじて一匹が飛び掛る。それを避け…れない。ミリと依頼主がいるため
刀で庇うようにして相手の口に鞘をかませしのぎ、押されるように体が揺れる]
……そうか。
[ラフィーネの真剣な眼差しを受けて、こちらも同じ表情になり頷く]
ぼくも肝に銘じておこう。
体力にはあまり自身がないし、無理をすれば危険を招きかねないからね。
まあ、でも、少しずつ強くなっていくしかないんじゃないかなあ。
ぼくらはみんな、きっと同じようなもんだよ。
許可が下りたら、簡単な依頼から少しずつやっていこうよ。
[ね? とヴェルデの方にも声を掛けた。
しかし見事に3人とも後衛職であった]
クラムさんの仰るとおりですわ。ね、ヴェルデさん。
……剣技や体技の得意な方とも、お近づきになりたいですわね……私たちは。
ところで、私はギルドに顔を出しに来たのですけれど、お2人とも、もうギルドには行かれた?
危ない!シロガネちゃん!!
――ミリちゃん、援護を!!おっさんは物陰にでも隠れて!
[シロガネに飛びかかった犬魔獣に悲鳴を上げる。そちらを退治しようと思うも、もう一匹がいるため、それもままならない]
よくも、シロガネちゃんを!覚悟!!
[もう一匹の魔獣に向かって、剣を振りかざしたまま、突っ込んでいく。頭に血が上ったので、習った型もありゃしない。+丁+←半なら見事退治。丁ならちょっと返り傷を負う]
[ちなみに、2人の通報により、後日、街が調査に乗り出した結果、下水道に隠されていた誘拐犯グループのアジトが摘発され、捜していた家出少女も無事救出されることになる。]
[だが、それはまた、別のお話。今の2人には知る由もない。]
シロガネさんっ……!!
[メノミリアの気のせいだと言う言葉にほっとしたものの、別の気配があったようだ。
急な戦闘に慌てるが、]
だめ……こんな時こそ落ち着いて……
[ふうっと軽く息を吐き、集中する。
魔力は……大丈夫。使おうと思えばちゃんと使える。
シロガネに接近する魔獣と、奥にいるもう一匹の魔獣を睨む。]
[メノミリアも魔獣に向かう。
覚悟を決めて、自分の手のひらに集中した。
熱い、全身の熱が湧き上がる感覚。]
そうですね。これ以上危険なことに首突っ込むと……。
[前科があるだけに、登録証を返還させられるかも、と困った顔。
スコルの言葉を聞くと、再びお腹の虫が鳴きはじめて、顔を赤くした]
おごりですか?
わかりました、それじゃ、その……出世払いの借り、ってことでお願いします。
剣技や体技ねえ……。
[講習会メンバーを脳裏に思い浮かべつつ]
あ、ギルドか。ぼくはまだだよ。
折角ここまで来たんだし、ぼくもついでに顔出していこうかな。
[ヴェルデの方にも、伺うような視線を向けた]
ファンタ、力を貸して!……『炎の矢』!
[本が淡く光をまとう。
訓練の通りに、魔法を発動できた。二本の矢が一本ずつ、獣に向かっていく。]
ちゃんと、出た……!
[表なら、手傷を負わせられる。裏なら威力が弱く、毛皮を僅かに焦がすのみ。
シロガネ側+表+ メノミリア側+裏+]
…不動如山
[己に暗示をかけるように、呟きながら、揺れて、倒れそうになる体を堪えるように踏ん張り、押し込むほど力をこめて]
メノミリアさんも気をつけて!
[もう一匹の魔獣に向かうメノミリアに一声かけながら、納刀したままの刀を抜くには時間がかかると、鞘を噛んでいる犬型魔獣の横顔を思い切り殴りとばす]
やじうまがやってきたよ!(野心派はぐれ妖精 ニニ)
―街外れの平原・夜中の畑―
んむ。止まれざぼんさん。すとっぷ。ぶれーきぞ。
[日もとっぷり暮れて、人気の絶えた畑にうごめく巨大な影二つ。
不意に挙がった声にまず影の一つが止まり、合わせるようにもう一つの影も動きを止める]
齧られ抉られひっくり返った土に、お行儀よく並んだ若芽。 間違いあるまい。人の所業ぞ。
[ふわりと影の一つから小さな影が離れ、畑を眺めて声は言う]
[『出世払い』の一語に、思わず噴き出す]
そう言ってホントに払ったヤツ見たことねーよ!
…マジメな話、気にしないでくれ。危ねえ目に遭わせちまったんだからな。
それに…俺もツケにする気満々なんで、オヤジが面倒なこと言い出したら、また何か頼むかもしんねえ。
保証できんのは料理のウマさだけだ!
…おっと。その前に身体洗って服変えてえなあ…
報告がてら、ギルドに寄ってくか。
[そういや夕メシは鳥料理にする予定だったな、などと呟きつつ、キリカと2人、夜の街を歩いていく**]
このまま放っておいてもぬくぬくと育てられるであろうが、さりとてそれに身を任さば先に待つは身のハメツぞ。
だがしかし、びっぐちゃんすぞよ。
其に打ち勝つためのしゅーだんてきじえーけんを吾が与えてくれよう。
ざぼんさん、どりあんさん、準備はよいぞな?
[小さな影が巨大な二つの影に声をかける。二つの影はこくりと頷き、畑を囲むようにのたくさと散らばった]
んー…っ! 伸びろーっ!
[ぐぐぐっと力を溜め、ぱっと引き抜くように伸び上がる仕草。畑に植えられた野菜の苗が、ほんの少しにょろりと伸びた]
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