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[向こうもこちらに気付いたようだ。じっと見ていると逃げ出した。]
あ! …あー。
確かに もぐっちゃったな…。
[やがて出てきたが。]
― 救護テント前 ―
女性……。
[何か考えているが、すぐ畑の話に切り替えて]
大丈夫ですよ、畑でもできますから。
あそこは静かですしねぇ。
[魔法の訓練中にカボチャを見つけた事を思い出した]
スコルさん?
なんでもないなら良いのですが。
では、早速参りましょうか。
[一番素直なしっぽの動きに、笑いをかみ殺して。]
おっし、来たな。んじゃこの遊びの大切なこと、復唱。
俺に続いて言うんだぞ。
いち!両手を挙げること!
に!大きな声を出すこと!
・・・分かったか?よっし、んじゃここ来い。
[草そりの上にまずヴェイドが乗って綱をホールド。膝の上にキリカを誘うようにぽんぽんと叩いた。]
最強の俺様のスピードを味あわせてやるぜ!
・・・あー、ヴァレリアはもちっと困らせておけ。
[こそっとキリカに言った後に、向こう側にむけて大声を出す。]
おーい、今から滑るぞー!
[訓練は向こうでも出来ると言われて少し肩の力を抜いた。村の女性についてはそれ以上、言わなかった]
それなら良いんだが…報告が上がっているなら、もしかしたら他にも誰かが居るかも知れない。割と賑やかだったりしてな。
しかし、皆で調べてみれば新しい発見もあるだろう。
[スコルが何を知っているのか気になったものの、足は外に向かっていた。]
―回想、宿自室、朝―
[大きなため息をついてベッドに横になる。
病院から貰った薬を塗ると、腹部と肩に痛みが走った。]
『少なくとも半日は絶対安静』
[そんな医者の判断。
昨日と今朝早くに病院へと通いかけてもらった魔法と、それに薬のお陰で回復してきたが、部屋から無理をして出ようとはしない。]
痛みが出てきたことが、治っている証拠かもしれないけど。
[どうしても早くに治さないといけないと医者に詰め寄り、昼過ぎにもう一度病院へと行くことになっている。お昼過ぎならば強力な回復魔法の使い手が来るそうだ。
窓の外の景色を見ていると、同期の何人かが宿からどこかへと向かうのが見えた。]
……はあ。
[もうひとつため息をついて、ミリは枕に顔を埋めた。]
『おーい、今から滑るぞー!』
ひ、姫様! ごらんください! あのもの、キリカが昇りましたよ!
[ヴェイドの言葉に、姫もはしゃいだ]
『うむ! やるのじゃ! 爽快じゃぞ!!
おぬしの滑る姿こそ、われが見たいものなのじゃ!』
― ギルドを出て、畑へ ―
[道々、2人に思わせぶりな態度を取ってしまったことを詫びつつ]
すまね。なんとな〜く、その草みたいなのの話、どっかで聞いたことあるような気がしたんで、実物見たら思い出すかなって、それだけなんよ。
にしてもあの畑、つくづく珍しいモンが現れるな。
お化けカボチャの次は、謎の草かよ。
えっと。
いち。両手を挙げること。
に。大きな声を出すこと。
……凄く恥ずかしい気がしますよ。
[拙者、依頼の途中でござるのに、とぶつくさ言っている]
え、ひ、膝の上にですか?!
子供じゃないんですから……。
[躊躇していたが、姫の興味をこちらへ移させる目的か、大声を上げるヴェイドを見て]
は、早くやってしまわないとですね。
ヴァレリア様もお困りのご様子ですし。
姫様ー!
[ヴェイドの膝の上にちょこんと座り、両手を振ってみせる]
― ギルド→畑 ―
どこで見たんでしょう?
僕は精霊や変わった生き物なんかにはからきしなんですよねぇ。
[畑は珍しいものの産地です、とスコルに同意しながら歩く]
どなたかいるでしょうか?
[背伸びして畑を見ると、人影が動いている]
! いらっしゃいますよ!
はずかしいとおもうからはずかしいのだー!
[わざと棒読みっぽく大声を上げる。
キリカが膝の上に座ったのを確認すると、秒読みを始めた。]
スリー、ツー、ワン、ファイアー!
[後ろ手でざっとソリを押し出した。何のことは無いと思っていた斜面が、スピードが乗ると角度が急になって突如目前に迫ってくるようで、瞬間背筋をひやりと恐怖が撫でていく。]
うわっひぉぉぉぉい!!!
[訳の分からないヴェイドの叫び声が、背後から上がる。しかし、頬を撫でる風に爽快感を感じ始めた直前、ソリは斜面の下についてしまい、止まった。
そのギリギリ感が物足りなさを感じさせ、ついもう一回となってしまうのがソリの魔力だ。]
あー、終わったー。
どうだった?
[笑顔でヴェイドが聞いてくる。]
― 畑への道 ―
[スコルの話を聞きながら、表情を曇らせる]
なるほどな、思い出せたとしてそれが周囲に害を及ぼすものでない事を祈る。
しかしリュミエールの話を聞いていると…この間のカボチャよりかは危険なものではなさそうに思えるが、実際に見てみる他ないな。
[一瞬頭上を覆う影。見上げると大きな鳥…いや、鷹。]
…ヒルダ?
― 畑傍 ―
ヒルダじゃないですか。
お久しぶりです。
[ヴェルデの元にやってきた鷹に声をかけた]
今日もお使いですか?
何ですかその究極理論は。
[秒読みが始まると、震えが伝わらないことを祈りつつ、出発の時を待つ。
ソリが滑り出すと、ぎゅっと目を閉じて両手を胸の前で組む。背後からの雄叫びが恐怖心を助長した。
復唱した言いつけを思い出したのは、すでに斜面の下についてからだった]
くっ……。
[何か負けた気がして悔しかった。無意識に人差し指を立てて、リベンジをせがむポーズ]
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