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[アイリの耳打ちまでは、クラムの耳には聞こえていなかった]
へえ、落とし穴が……おっと!
[言ってる傍から不自然に盛り上がった地面を見付けて、大きく飛び越える羽目になった]
あ、地図書いてたんだ。さすがメノちゃん!
[地図をそっと覗き見て]
あれ、街の地図とは随分違う書き方なんだね。
[クラムの目で見てもわかりやすい地図になっていた。
マッパーの能力に素直に感嘆する]
うん、解った。
[指示の通りに落とし穴を避けて歩く。
途中で整然と書かれた地図を見せられ、ぽかんとした]
……あ、あれえ?
[あれから相当な訓練でも積んだのだろうか。
その変貌ぶりに訳が解らず、凄ーい……とだけは呟いた]
[訓練は向こうでも出来ると言われて少し肩の力を抜いた。村の女性についてはそれ以上、言わなかった]
それなら良いんだが…報告が上がっているなら、もしかしたら他にも誰かが居るかも知れない。割と賑やかだったりしてな。
しかし、皆で調べてみれば新しい発見もあるだろう。
[スコルが何を知っているのか気になったものの、足は外に向かっていた。]
―回想、宿自室、朝―
[大きなため息をついてベッドに横になる。
病院から貰った薬を塗ると、腹部と肩に痛みが走った。]
『少なくとも半日は絶対安静』
[そんな医者の判断。
昨日と今朝早くに病院へと通いかけてもらった魔法と、それに薬のお陰で回復してきたが、部屋から無理をして出ようとはしない。]
痛みが出てきたことが、治っている証拠かもしれないけど。
[どうしても早くに治さないといけないと医者に詰め寄り、昼過ぎにもう一度病院へと行くことになっている。お昼過ぎならば強力な回復魔法の使い手が来るそうだ。
窓の外の景色を見ていると、同期の何人かが宿からどこかへと向かうのが見えた。]
……はあ。
[もうひとつため息をついて、ミリは枕に顔を埋めた。]
え、えへへ、大丈夫。油断はしてないよ。
[先程落とし穴の淵を踏んだ事は棚に上げて、シロガネに笑い掛ける]
[しばらく進めば、例の貼り紙のある場所に辿り着いた]
あれ、あの貼り紙、お宝って文字が――
え、そっちには行かないって?
確かに見るからに怪しいしね……。
[シロガネの迷いのない歩調に合わせつつも、ちょっと名残惜しげに貼り紙の方を振り返った]
ここでちょっと注意点。
昨日、それなりに立ち回りで働いたんで、さらに今日知識まで披露するとなると、万能キャラというか、ベテランズのお株を奪う動きになってしまいますな。
断片的な情報だけを落として、詳しいことは専門家に聞いてくれ!的なパスを出すに止めるべきかな。
ま、スコルの出す情報が正しいとは限らないのですが…とにかく、「知っているのか雷電!」の雷電側にならない程度に、ボケたいと思います。
『おーい、今から滑るぞー!』
ひ、姫様! ごらんください! あのもの、キリカが昇りましたよ!
[ヴェイドの言葉に、姫もはしゃいだ]
『うむ! やるのじゃ! 爽快じゃぞ!!
おぬしの滑る姿こそ、われが見たいものなのじゃ!』
『……ごめんなさい……』
[メノアの言葉はもっともだ。
ミリはしょんぼりと頭を下げる。]
『ヴェイドさん、今日は私、あまり動けません。
負担をかけてしまいます……すみません。』
俺の情報網を侮るな!
・・・ていうかミリちゃん、どこの病院や救護施設も、ギルドと相互に繋がってるぜ・・・モグリじゃない限り。
どこの施設も一番の上客は、ギルドから転送されてくるんだぜ?
回復魔法に回されても、教会経由でギルドに情報が来る。
何のどんな怪我や病気なのか、情報として蓄えないとね。
[今更ため息ついても仕方ないので、ちょっと丁寧に説明した。]
いや、俺に押し付けるなよ。俺ってば忙しいんだから!
足を怪我したらお仕事できなくなっちゃう〜。
[落とし穴は昨日の友。そんで今日は敵
…ということかどうかはわからないが、落とし穴を避けながら]
ええ、私は刀で力を示すことしかできませんでしたが、こういった力もやはり重要だと改めて感じました
[とすごーいと呟くアイリにいって]
はい。そちらにはいきません。確かめてないですが今回の依頼とは逆方向ですから、気になるのでしたらまた今度いきましょう。
この先には泉があって、そこから少し進んだところが件の依頼のある場所とのことです。
[クラムにいう自分も実際気になってないといえば嘘になるが、今回はきっぱりと進んで進んで]
― ギルドを出て、畑へ ―
[道々、2人に思わせぶりな態度を取ってしまったことを詫びつつ]
すまね。なんとな〜く、その草みたいなのの話、どっかで聞いたことあるような気がしたんで、実物見たら思い出すかなって、それだけなんよ。
にしてもあの畑、つくづく珍しいモンが現れるな。
お化けカボチャの次は、謎の草かよ。
えっと。
いち。両手を挙げること。
に。大きな声を出すこと。
……凄く恥ずかしい気がしますよ。
[拙者、依頼の途中でござるのに、とぶつくさ言っている]
え、ひ、膝の上にですか?!
子供じゃないんですから……。
[躊躇していたが、姫の興味をこちらへ移させる目的か、大声を上げるヴェイドを見て]
は、早くやってしまわないとですね。
ヴァレリア様もお困りのご様子ですし。
姫様ー!
[ヴェイドの膝の上にちょこんと座り、両手を振ってみせる]
・・・・・ミリちゃんがそう言うんなら、仕方がないよなぁ・・・・。
[メノミリアとは態度が違う。というか、その根底には説明できない恐怖が横たわっていたりするのだが。]
『へええ……そうなんですか……』
[ヴェイドの説明に感心するように相槌を打つ。]
『ああ、ヴェイドさん忙しいんですね。
わかりました、私何とか頑張って今から……っ痛……』
ミリちゃんのランダム事情も私は知っていますがががが。
スコルは知らないことだし、これでしゃしゃり出てって治療して、半日絶対安静を即日大復活!とか、あり得なす。
何度も掲げるようですが「1人で何でもできるキャラにならない!」
…うん。これ、破っちゃいそうで本当に怖い。
ここまでは割と大丈夫だったような…でも、見方によってはアウトなのかなあ。
『凄いお宝こっち』……
[思わず復唱して凝視]
凄くあやしい、気になる……
[しかし方向が違うと解れば通り過ぎるしかない]
二人はあれ、もう調べたの?
……そっか、まだかー。
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