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ー 誰もいなくなったカボチャ畑 ー
[ふうふう言いながら、スコルは最後の往復を終えた。]
やれやれ。拵えるのも一苦労なら、ここまで運ぶのも一大事。これから撒くのは大仕事だな。
[顔を出している新芽に『おっ!?』と驚きつつ、畑に先ほど来作っていたモノを少しずつ散布していく。]
うちの一族でも、似たようなのを休耕田にやってるから、少しでも効き目があるかねえ。
俺の自作品だし、効果の程は保証できんが…
ほんのチョッピリでもいい。この土地に、精霊の加護と栄養が戻ってくれれば、なあ。
[持って来たのは、精霊の力も加えた、土地の栄養剤。
間違っては大変と、試作時は老錬金術師の監修を受け、その後は素材を集めやすい西の高台で作っていたもの。]
>メイアルメモ2009/10/21(水) 15:53:18
ぶっちゃけ、そうなることを期待して決めた「失敗」なので(そういう提案もしたはず)そう言ってくれると助かる。
[あらかた撒き終え、畑を見渡す。]
いつまでも、沈んだ顔でいるみんなは見たくねえなあ。
[カボチャ退治の顛末は、戻ってきた者達から聞いた。
昨晩、自分が参加していても、趨勢が変わっていたとは思えない。
でも、その場にいたなら、今の気持ちを共有できただろうか。]
これが俺からの、目一杯の『援護射撃』だ。…がんばれよ。
[頼りなく揺れる若葉に声をかけると、スコルは畑を後にする。]
『マジメ……ですか?ただちょっとでも何か情報があれば、と思っただけで……
……え?でぇと?
えーっと……
そんな奇特な方は、どこのどなたでしょう?』
[『テイマーに会ったことがある』その言葉を聴き、電撃に打たれたかのように、びくり、と体がゆれた。どこか遠くの噂話で聞いた、テイマーの話を、再び思い出す。ヴェイドの語った言葉の通り、それは…とはかけ離れた存在だった。口調が変わる彼の言葉に、震えそうになる声を、必死で抑える]
……昨日、言ったはずよ。>>2;275『男と女の関係』みたいなものだって。
お互い、一緒にいることを選んでいるだけ。
気持ちが通じているから……たぶん。
[思わず付け加えてしまった言葉に気づき、その場から飛び起きた]
ねえ、ちょっと待って!! なんでそんなこと聞くの!?
何が言いたいのよ!?
あなたには感謝している。でも、変よ。洞窟のことも、このコ達のことも、いきなりそんなこと聞き出すなんて……。
男と女の関係、か。
[ヴァレリアの答えを明確に聞いて、ヴェイドも上半身を起こした。何事か、考えている。]
・・・俺、魔獣のテイマーの人にも、同じ質問をしたんだ。何て答えたかって?
ははは、教えない。
ともかくだ。
俺には、ヴァレリアは動物に頼り切っている。むしろ甘えてる。そうとしか見えないんだよな。
だって、ヴァレリアが動物たちの訓練をしている姿すら見たことない。
ホリーを見ただけでも分かる。すぐにお前さんの制御から外れてしまうようだ。
聞きたいから聞いてみただけ。
ちょっと長く生きてる分、あれこれ知ってるだけだ。
[軽く肩をすくめて、笑ってみせる。]
ー カボチャ畑 → 冒険者ギルド ー
[道具を片付け、何食わぬ顔でギルドへ。]
♪ニャン〜ダバダ〜ダ〜…よう!何か困り事は無いかい?
自分のより街の人のを優先してくれって?っか〜!えらいねェ!
[受付嬢に軽くいなされつつ、次に請け負う仕事の吟味。]
何がいいかねえ?モンスター退治は俺には荷が重いし…ん?
【古くなった東の街道を見てきて欲しい。一昨日の雨が気になる。】
…姉ちゃん、これ、どういう意味?
あー、すまん。分かるわけねえよなあ。…依頼主に会って、直接聞いてみっか。ええーと?場所は…
『あんまり、ですね。
ヴァレリアさんですか。
……名前が出せるってのは本当にいるんですね。
……ヴァレリアさん、大人っぽくて美人だもんなあ。』
[先日の『大人』のやりとりを思い出し、むう、と口を尖らせる。]
[ヴェイドの言葉にじっと耳を澄ます。『甘えている』という言葉が、ずしんと心に響いた]
分かっている。
気づいているわ。……嫌でも。
こんなに、真正面から言われるなんて、思いもしなかったけど。
[笑顔を見せるヴェイドに対して、今度は笑みを返すことはしない]
……でも、言わせて。私は、制御しているわけじゃない。使役しているわけでもないわ。
四人で一人よ。その戦い方を模索していくつもり。
私が弱いことは、このコ達が否定されることになるんだから。
[彼の続く言葉は分からない。ただ、精一杯に、そこまで、言い切った]
その言葉尻を取るなよ。
こんな仕事してたら、女どころじゃなくなることだってある。
仕方ねーよ。
あのなミリちゃん、美人と可愛いは等価だ。ちょっと方向性が違うだけだから気にしたらダメなんだぜ。
そして、大人っぽいのと、大人は、全然違う。
もしかするとヴァレリアよりもミリちゃんのほうが、ずっと大人かもしれんぜ?
[口調はからかい半分だが、本心からの言葉だ。]
[ヴェイドの言葉に、]
……お仕事が無かったらモテまくり、って感じ?
[念波を飛ばさず呟く。]
『ヴァレリアさんより大人?』
[思わぬ返事に目を丸くする。
しかしからかうような口調に、本心には気付かすさらにむー。と唸った。]
『んー……
方向性違っても、美人のほうが……見た目も有利って言うか
……
……』
[そう言って、ちょっと黙る。]
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