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『母なる大地よ。優しき世界樹の子供である植物の精霊、ドライアドよ。
あなたの悲しみ、嘆きを癒しましょう。
今は苦しみに涙しても、いつかはまた芽吹くその時のために――』
[甘く澄んだ声と竪琴が最後の音を響かせると、空気の質が少しだけ変わったのが皆にもわかるだろうか。
ポロポロと乾いた土の中から、ぴょこんと3(5)の雑草の若葉が顔を出しているのに、誰かが気付くかもしれない。]
[その後は、皆に交じって畑の片付けをするだろう。
それほど疲労のない自分が先に帰るのも気が引けたからだ]
畑を蘇らせる……。
魔法でどうにか……は無理かなあ。
[水の魔法で湿らせるだけでは駄目だろうなあと思いつつ、残骸を拾い集めるので*あった*]
/*
だから、色んな地方から集まった、とする。
しっかり平均で教わった人も、
己の生存方法を基本として教わった人も、
人助けすべし!を宗教のように教わった人もいる、のような。
ああ、なるほど……期間はどのくらいなんでしょうね。
私は長くて半月程度かな、と思っていました。
……綺麗ですね。
[惚けたようにメイアルの演奏と歌声、アイリの踊りを眺めていた。
霊感皆無の自分にも、その土地に僅かながら何か神秘的な力が湧き上がるのが感じられる]
あれ?
[さっきまで何もなかった場所に、土を押し退けて雑草が芽吹いているのが見えた]
[霞がかったような瞳で、メイアルとアイリをしばらく眺めていたが、しばらくして杖をそっと地面に横たえて置くと、大地に額づくようにして一心に祈りを捧げはじめた]
――聖なるサーラの湖よ、その水を与えたまえ
――我が母よ、わたくしは、性急にして愚かでした
――どうか今ひとたびお力をお貸し下さい、私ではなく、罪なき精霊たちに慈悲を…
[そのままその晩は、誰にうながされても断り、その場に留まり続けただろう。
数時間の後、この平原に降り注いだ霧雨が、ただの夜の通り雨だったか、そうではないのか、それは定かではない]
今はこれだけ。生命力の強いこの子達だけ。
でもいつか、またここに精霊たちは戻ってくるでしょう。
精霊の優しさと慈しみを忘れない限り、そう遠くない未来にいつか……。
[柔らかな微笑みを浮かべて、誰とも為しにそう告げたところで、今までとは違ういつもののんびりとした雰囲気に戻って]
……あれ? あれあれあれ?
さっきまでお昼前だったような……?
なのにどうしてこんなに真っ暗なのでしょう??
[きょとんとした顔で、周りをきょろきょろと見回している。]
[様子がいつもと何だか違うような気がしたが、気のせいだったのだろうか。
フェイトはいつものように笑顔で、スコルと話していた。]
……ま、いっか。
[気にしていないようにそう言うと、他に何をすれば良い?と二人に駆け寄った。]
[澄んだ歌声と音楽に導かれるように、くるりとターン。
踊り切ると、腕を広げて膝を曲げる一礼。
しばらくは、じーん、と余韻に浸っている]
はぁー……きーもちぃー。
[ラフィーネさんがお祈りの力なのか、ぽつぽつと降り出した雨に、きゃーー!と叫ぶと慌てて竪琴をローブの中に隠して]
し、しかも皆さん雨ですよ!?
雨、雨!?
竪琴がぬーーれーーーるーーーー!?
親父、エールくれ。
[カウンターにどっかりと腰を下ろす。『夜陽の欠片』は相変わらず人が少なかったが今のヴェイドには好都合だ。
普段と様子が違うヴェイドの様子に、親父が気遣いながらジョッキを運んでくる。]
俺だってたまにはこういう気分で飲むさ。しかし明日にまで引きずらんよ。
[くいっと飲み干す。サービスだと言って出されたナゲットをつまみながら、2杯目はちびちびと。]
・・・失敗って聞いたら、あいつらどんな顔するだろうなぁ。まだ戻らないって事は、残骸処理でもしてるのか?
[アイリのステップと、メイアルの歌が混ざり合う。土から芽吹いた若葉に、目を見張った。雑草とはいえ、青々とした力強い姿。牡鹿のモーリスが近づき、鼻先を近づけるが、食べるためではなく、単純に、そのエネルギーに富んだその若葉の傍に、心地よさを感じているからだろう]
大地を癒す力……? 不思議ね。心も洗われるよう。
よみがえるといいわね。この場所も。
[「ありがとう」と言ってしまうのは、身勝手すぎる気がし、口には出さなかった]
[勝手知ったる親父相手に、ただ独り言。]
野菜オバケの時はみな、野菜を勝手に戦利品にしちまってたな。
倒した後でも所有者がいる。許可を得ずに食べたりしたら横領。そういう社会ルールまでは講習では言わないが「助けてやったんだからこれくらいいいだろ」みたいな自分勝手な考えで動けば、それは単なる作物泥棒と変わらん。
夢に描いたような勝手気ままな冒険者稼業、そうそうあるもんじゃねぇよ・・・。
自棄酒ってのはどうしてこんなに回りが早いんだろうねぇ?さて愚痴終了。明日からはまた色男のヴェイドさまだ。
[にやり笑うと、部屋に戻り横になった。**]
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