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散々だぜ・・・。
[とぼとぼと『夜陽の欠片』にたどり着くと、なぜか店の前でうろうろしている元凶の姿。所在無げなその姿に八つ当たる気も失せて]
よお、何してんだよ。子供はもうお休みの時間だ。
しっかり寝ないと明日に響くぞ。
大人の俺ももう寝るぞー。
[ぐったり疲れ切って、気の抜けたえいえいおーをしながら、扉を開けて店の親父に声を掛ける。なぜか片手でキリカの首根っこをむんずと掴んでいた。]
親父ぃー、部屋頼むぜ。・・・一人部屋空いてない?あーじゃあとにかく一番安い部屋くれ。厨房裏に使用人用の部屋があったろ?それでいい。風呂にも近いし。
ああ、風呂ぉ〜・・・。
[呆れる親父を振り切って一階の使用人部屋に入りこむ。しかしベッドの横にたどり着いた瞬間、風呂も食事も忘れてそのままベッドに倒れこんで爆睡を始めてしまった。
キリカも道連れになったかもしれない。**]
[宿の前をうろうろしていると、声をかけられて振り向いた]
ヴェイド様?
……子供じゃありませんから。
[憮然とした表情で答えると、突然首根っこが掴まれ]
にゃっ?!
[地面から離れた足をじたばたと暴れさせる]
侍 カージオイド は 盲目の元侍 カージオイド に、くらすちぇーんじ!
― →宿・使用人部屋 ―
おっ、おろして下されー。
[部屋の交渉が始まると、ぶらさがったまま大人しくなって周りを見た。
珍しそうに眺めていると、また動き始めた。連れ込まれた場所は使用人部屋らしい。手が離されると重力には逆らえない]
びゃん!
突然落とさないで下さい……ヴェイド様、どうされました?
敵襲ですよー。ご飯ですよー。巨乳美女ですよー。いかさまですよー。
[突然ベッドに倒れこんだヴェイドの顔を心配そうに見やり、ほっぺたふにふに。反応があるかどうか、耳元で色々と囁いてみた]
……寝てますね。
[狭い部屋の中を見回した後、部屋のすみっこで丸くなって*就寝*]
−酒場兼食堂−
[転がり込んだ一室で一夜を過ごし、ようやく起床。もうそろそろ日が高い。]
ふぁ〜あ…よく寝たな、おい。
今日はどうすっかなあ。
[昨晩、キリカと話したことを思い出す。]
遠出するような冒険に行くにゃあ、本格的な戦闘術でも学んだ方がいいんかねえ。
なんか、講習会で色々聞いたような気もするが…
[あいにく、マジメに受けていなかったので、ほとんど耳に残っていない。]
…しゃあねえ。とりあえずギルドにでも行ってみっか。
−酒場兼食堂 → 冒険者ギルド−
[途中、市場で朝食代わりの果物を買い、行儀悪く食べながら歩いている。]
…今ので懐がすっからかんだぜ。
食堂のオヤジ方式で、今日のメシの対価は労働でどうにかすっか。
ギルドの先輩冒険者に、おごってもらえたりしないかねえ。
[早くも食事の算段をしながら、街をぶらぶらと流し、ギルドへと向かう。]
−冒険者ギルド−
[受付で食事…ではなく、訓練がしたいと申し出ると、アーチャーギルドへ行くように指示される。]
ふーん。こっちは弓使い専門の部署なんかい。…そんなに多いのかよ、弓使い…
[手続をとって、訓練場へ。先客も何人かいるようだ。
空いている的の前に立ち、背負っていた弓を降ろす。]
えーと…?あの的を狙って撃ちゃあいいのか。
動かねえ的なら簡単だぜ。どれ、軽く肩慣らしといくか。
[しばらく適当に的を射ていると、隣を使っていた女性冒険者に話しかけられる。]
お?ドモドモ。
さっきから普通に射てばっかりだって?普通にって、普通以外にどう射ろと…
[話しかけてきた人は、徐に矢を1本番えると、空を狙うように構えた。]
どこ狙ってんすか…!?
[放たれた矢は、山なりの軌道を描いて、綺麗に的の真ん中に突き立つ。]
きょ、曲射ってヤツすか。器用っすねえ…
へ?感心してないでやってみろって?んなもん、簡単にできるわけが…
や、やります。やりますから、笑顔でこっちに矢を向けんでください…
[それからしばらく、見知らぬ先輩にみっちりしごかれるスコルであった**]
― 昨夜・酒場『夜陽の欠片』 ―
[フロアに立ち、ベテラン達に混ざり心おもむくまま身体を動かす。
誘い出した彼女の姿が野を駆ける獣の様に見え、たまに見惚れて動きが止まる。
一曲踊り終え、再び杯を傾ける。
見果てぬ夢や近々の実戦等、話は尽きる事がない。
語り合ううち、ヴァレリアは気持ち良さそうに机で眠っていた]
ヴァレリアさん?
ここで寝たら風邪引きますよ?
[困ったように、彼女と親しげだったマスターの顔を見る。
部屋番号を一つ伝えられ、酔いつぶれた体を支えながら階段をのぼった]
[教えられた部屋に入り、ベッドにヴァレリアの身体を横たえる。
備え付けの薄い毛布をかけると、良い夢を、と囁き階下へ向かった]
お勘定お願いします。
[旅費は用意してあったので、飲食代に困る事はなかった。
二人前の勘定を済ますと、店を出て宿に向かった]
― 現在・宿 ―
[もぞもぞと身体を起こすと、伸びをして大あくび。
随分寝過ぎてしまったようだ。
朝の祈りを捧げると身支度をすませ、袋を背負い杖を持つ。
宿の主人に挨拶をすると、神殿へ向かった]
― 神殿 ―
こんにちはーっ。例のもの、どうでしょう?
[エントに旅立つ数日前、所属する神殿に古代遺物が届けられた。
鑑定ができる人間がいなかった為、講習を受けるついでにエントの神殿に持ち込んだのだった]
ええ……道具が洞窟に?
なんでまたあんなとこに保管したんですか。
[洞窟に聖域があり、そこで力を蓄えていると聞く]
人手が足りないなら、ギルドに依頼でだしちゃいましょうか。
……ええ、それではすぐ行って参ります。
―→冒険者ギルド ―
― 冒険者ギルド ―
ええーと……凄そうな人がいっぱいいますねぇ。
[物珍しげに辺りをきょろきょろと見回す。
依頼総合受付を見つけると、の事務員に声をかけた]
こんにちは、エントのグリュック神殿から依頼です。
……ええ、僕も冒険者ですが、しばらく修行をしたいので……
よろしくお願いします。
[事務員に神殿が示した報酬額を伝えると、訓練所に向かう*事にした*]
―森、昨夜の回想―
[呆けるように見つめる先には、二体の魔獣が倒れていた。
自分も倒す手伝いをしたのだということに、それを見ながらようやく実感が湧いてくる。]
わ、私は怪我なんて……!
[メノミリアに尋ねられ、ぶんぶん首を振ると、魔獣二匹に止めを刺した二人を、尊敬のまなざしで見つめる。]
お二人とも、強いんですね……すごい、何か……感動です!
え、回復魔法ですか……?
ああっ、メノミリアさん、怪我してる……!
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