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―→アイテム屋 ―
商売は人の幸福の源だって……
ウチの神様はおっしゃってるんですが、ねぇ。
[先程の店の看板には、QualityのQの字がついていた。
ぶつくさ言いながら、今度はQが付いていない店に入った。
最初に目に入ったのは、>>43棚の上部に手を伸ばしたまま震えている、子供の様な人物。
相手の名を思い出しながら、目的と思しきポーションを手に取り差し出した]
これであってますか?
[相手の返答には笑顔で返し、店主の傍に向かう]
冒険者の街ですから……色んな種族が集まります。
背の小さい種族だって。
脚立、用意したほうがいいですよ。
一勝一敗……。
少し遠すぎましたか。
[一本しか的中していない藁製の人形を見て、肩を竦めた。
一直線に的へと近づいて、クナイを引き抜く。
くるくると手の中で回してから懐へとしまう。
もう一本の行方を捜していると、駆けられた声]
こんにちは。フェイト様でしたか?
お疲れ様です。
[こちらへと手を振る姿に、両手を合わせて礼を一つ]
[フェイトが訓練場を出て行くのを見送り、壁に刺さったクナイを回収。
何度か試していると、何かの調べが訓練場まで聴こえてくる。
しばらく耳を傾けた後、音のする方へ向かって歩き出す]
― →講習会場横 ―
[...は講習が終わった開放感をあらわすように、竪琴の調べに乗せて歌いだした]
なにがきみ〜のしあわせ〜♪
な〜にをしてよ〜ろこぶ〜♪
それを見つけるために〜♪
ぼ〜くたちはた〜びだつ〜♪
[冒険者のテーマ(作詞・曲メイアル)を歌う姿は、冒険者と言うよりも大道芸人の様でもあったが、本人は気付いていないようだ。]
……ふふ。
旅立ちの詩ですね。
[楽しげな歌声に吸い寄せられるように、講習会場の横へ。
奏者の姿を見ようと、木の脇からそっと顔を覗かせる。
演奏の邪魔をしないよう、しばらく様子を見ながら聞き惚れている]
[猟師スコルはボロ雑巾のようになって、酒場兼食堂へと戻ってきた。]
くそっ…ちょ〜っとイタズラしただけで大騒ぎして突つきまくりやがってあのトリども…
決めた!今夜は鳥料理を食ってやる!
…お〜い、オヤジ!あのトサカ連中は全部小屋の中に戻しといてやったぞ!
ちっくしょう…タダメシの代わりとはいえ、逆に高くついたんじゃねえかこれ…
やっぱ、冒険者ギルドってヤツで受ける、ちゃんとした依頼じゃねーとダメだな!
えーと?ギルド、ギルドはどこだ〜?
−酒場兼食堂 → 冒険者ギルド−
メイアルさんの歌、あれってアンパン○ンだよね?
名曲だよねえ…あれは…
合わせて歌ったりしていいのかな。ちょいと動き方を考えよう。
[ギルドを出てからも精力的に歩き回る。空回りとも見えるが。]
ん… また酒場に寄ってみるか。
気が早いかな? あんまり冷やかすのも悪いし…。
[と言いつつも、足を酒場へと向ける。
焦りなさんな、とシニカルな笑みを向けられた。]
そうは言うけどさ。 分かるだろ?
ワクワクドキドキが止まらないんだって。
どんな地味な仕事でも良いんだよ〜。 何か無い?
[やれやれ、と言った表情の彼から雑用を頼まれた。
近くの林で山の幸の採取。お駄賃は出るらしい。]
ホントに?
う〜ん…何か無理言っちゃったみたいで何だけど…。
ありがとう!
[店を出てすぐに立ち止まる。]
[再びギルドへと。]
折角だし…。いい機会だよな。
[やがてギルドの中から出てきて、
広場で道行く人をぼうっと眺めている。]
[楽しげに歌っていたが、ふと視線を感じ木の脇の方へと視線を迎える。]
おや。そこにいるのはキリカさん…でしたか?
違っていたら失礼。
そんな所でなにをしているのす?
宜しければこちらに来て一緒に歌いましょう。
あ、あ、ぼうけんしゃよ〜♪
や〜さし〜いきみは〜♪
い、け、みんなの夢、ま〜もるため〜♪
【数時間前・訓練場】
[訓練場へやってくると荷物を減らし、軽装になった。最後に背中に革ひもで長杖をくくり付けると]
これでよし。じゃあ、行ってきます。
[そのまま駆け足で訓練場を飛び出していった]
−冒険者ギルド−
[自分も今日から冒険者。勢いよく扉を開けて踏み込んだスコルだったが…]
お、おう…真っ昼間っから結構人いるんだな…これ全部冒険者か?
[田舎者まるだしでキョロキョロしていると、受付の女性が優しく声を掛けてくれた。]
ど、ども…えーと、ルーキーなんすけど、ここで仕事をもらえるって…へい。へ?メモ?
あー、なるなる。ここで冒険仲間の募集とかやってんすね。ども。
…ん〜、しかしアレだな。ベテランに混ざるのはやりにくくてしょーがねーわ。…お?
[眺めている内に、どこかで見た覚えのある名前に気付く。]
[視線を向けられ、慌てて木の陰に隠れた。
しかしかけられた声から、忍びきれてなかったことを知って内心ショック。観念したように姿を現した]
失礼、演奏が聴こえたもので。
う……うたでござ……ですか?
[突然の申し出に驚きを隠せない。困ったようにメイアルの近くへ]
で、ではお言葉に甘えさせていただき。こほん。
[軽く咳払いをしてから、大きく息を吸い込んだ]
あ、あ、ぼうけんしゃよおぉ〜♪
やあしゃしいき〜みわぁ〜♪
[飛ぶ鳥を落とすくらいの勢いで音が外れているが本人は必死]
[数時間後、ふらふらとした足取りながらも鈍い駆け足で訓練場に戻ってきた。]
はあっ……はあっ……。あ……ついに……やったわ……走り切った……。
[入り口近くで、倒れ込むようにして座りこみ、荒い息をついた]
そういえば、来たばかりの……時は、この10分の1も……走れなかったんだから……進歩よ……ね……。
[長杖を外して腕に抱きしめると、ぐったりと壁にもたれかかって休んでいる]
ううん、でも……全然、まだまだだわ。
こんなんじゃ駄目。足りないわ……。
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